「飛行機で前の席を蹴りまくる自閉症の我が子。別の座席に移らせてもらったら、蹴られていた人が私に...」(東京都・50代男性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Iさん(東京都・50代男性)
東京都在住のIさんには、自閉症の子供がいる。その子が3歳の時、急きょ飛行機に乗って実家に帰ったことがあった。
子供が蹴ってしまうといけないので、本当は前に人がいない席を選びたかったのだが、突然のことでそれも叶わなくて......。
<Iさんの体験談>
私には自閉症の子供がいます。その子が3歳の時、飛行機に乗って私の実家に帰ったことがありました。
飛行機に乗る時は、子供が前の席を蹴って迷惑をかけてしまう可能性があるので、前に人がいない席を選ぶようにしていました。しかし、この時はあまりにも急な帰省だったので、私たちの前の席には他の乗客が居たのです。
客室乗務員から渡された1枚のメモ
案の定、飛行機に乗った我が子は機嫌が悪くなり、前の席を蹴ってしまいました。
注意をすると余計に騒いでしまうかもしれないので、「お願いだからやめて」と優しく接するしかできません。
ただ、機内を見回すと開いている席もあったので、私は客室乗務員に頼んで前に人がいない席に移動させてもらいました。
すると、客席乗務員が1枚のメモを持ってきたのです。もともと子供の前の席に座っていた人......つまり、席を蹴られ続けていた人からのものでした。
文句を言われるのだと思いました。しかし、メモにはこう書かれていました。
「私にも自閉症の親戚がいます。大変なのは見てわかっているので、それほど気にしなくて大丈夫です」
私は、自然に溢れてくる涙をこらえることしか出来ませんでした。とても感謝しています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
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