福山城で「デニム商談会」開催決定 なんだってそんな場所で?福山市が仕掛ける「エキゾチック」な作戦とは
ハイテンションを維持して商談へ
そして、肝心の商談がどんな形で行われるかというと、月見櫓と湯殿の各会場に参加事業者が自社製品の展示などを行うブースを設け、バイヤーがそれを回るというものだ。
市のプレスリリースに掲載されていたブースの「イメージ画像」がこちらである。
畳の上に置かれた会議テーブルに、デニムクロスが掛けられている。城の中にこれがズラリと並ぶと思うと奇妙な気分になるが、それはそれとして非常にシンプルなスタイルだ。そのシンプルさにも意図があると産業振興課の職員は語る。
「月見櫓と湯殿は築城400年を迎えて改修を行いました。商談会が行われる時は、どちらも綺麗でベストな状態です。建物の良さを活かした雰囲気作りのためにも、ブースはシンプルなものにしようと考えています」
福山城を見て上がったバイヤーたちのテンションをキープするために、湯殿と月見櫓の建物の良さを生かすのは必須なのだ。
福山城をフル活用すれば、市の魅力を知ってもらうだけでなく、デニム関連事業者の後押しにもなる。まばゆいくらいにエキゾチックジャパンな作戦ではないか。
また、今回の商談に併せて前日の11月4日には生産現場視察ツアーも実施。生産現場の視察だけでなく、福山市の歴史や文化、食を楽しむ機会も用意している。
「商談会がメインですが、『おもてなし』もしたい」と産業振興課の職員。はたしてこの作戦は、狙い通りに海外バイヤーの心を掴むことができるのか。今後の福山デニムの展開に注目だ!