別の世界に続いてそう... 使われていないレールの間、青空を映すせせらぎが美しい
ここではないどこかへ続いていそう──そんな想像が膨らむ写真が、ツイッター上で注目を集めている。
こちらは、東京都在住のツイッターユーザー「R.Münchener」(@pax_miyaponica)さんが2022年8月17日に投稿した写真だ。
木々の間を走る、2本の線路。すでに使われていないのかレールの周りや中にまで草が生い茂り、雨でも降ったのか半分水没している状態だ。それでも、自然と一体化したようなその姿はどこか幻想的な美しさを醸し出している。
「R.Münchener」さんが投稿したレールの写真には、ツイッター上でこんな声が。
「幻想的で美しくて、そしてなぜか懐かしさを感じる風景ですね」 「人間が、いなくなったら、こんな感じになるのかな~」
ここは一体、どこなのだろうか? Jタウンネット記者は22日、投稿者の「R.Münchener」さんに話を聞いた。
「森の中の廃駅」に魅了され、たどり着いたのは...
「R.Münchener」さんが緑の中にある線路を発見したのは17日の14時ごろ。場所は北海道の真ん中あたり、上士幌(かみしほろ)町にある旧国鉄士幌線・幌加(ほろか)駅跡だ。
上士幌町の公式サイトによると、幌加駅は1939年に開業し、1978年に糠平(ぬかびら)駅~十勝三股(とかちみつまた)駅間の列車運行が廃止されるまでの約40年、駅として利用されていた。
「R.Münchener」さんはかつて見た紀行番組でこの場所のことを知り、「森の中に眠る廃駅」に心惹かれたという。その光景を自らの目で見るために現地を訪れたところ、待っていたのは「せせらぎ」だった。
「前日に降った雨のおかげか偶然にも水の張った貴重な光景に出会いました。凪いだ水面に映る青空の美しさと、水の透明さとせせらぐ音をそれぞれ記録に収めたいと思いカメラを向けました」
前日の雨と、当日のよく晴れた空。まさに偶然が生んだ奇跡の光景を振り返り、「R.Münchener」さんは
「旅を終えた今になって見返しても、この幻想的な空間に自分が居たのが信じられないくらい、どこか現実離れした美しい光景でした」
と語った。