こんなん液体凶器やろ... 罰ゲーム扱いされてた「餃子サイダー」に挑戦してみた結果→後悔しかない
突然だが、読者のみなさんに見てほしい写真がある。ある炭酸飲料が売られているコーナーで撮影したものだ。
こちらは筆者がとあるサービスエリア(SA)で見つけたPOP。たいていの場合、POPというものにはその商品を買ってもらえるよう、魅力を訴えるメッセージが書かれている。しかし、これは......。
「日本で一番まずいサイダー
罰ゲームで飲んで!」
「激ヤバ
あなたの勇気が試される」
......なんて言われようだ。ボロクソじゃないか。
もし自分の身に降りかかったら、と思うとHPがゼロになってしまってもおかしくないほど酷い扱いを受けているのは、「餃子サイダー」という商品。
「まずい」ことをアピールしてくる飲み物をわざわざ買うなんて、意味不明――そう思う人もいるかもしれない。でも、Jタウンネット記者は、むしろそそられる。
なんたって過去にぶっ飛んだ炭酸飲料を何度も取り上げてきたのだ。よーし、テンション上がってきた。
記者はそのまま瓶を手に取り、レジに向かった。
飲むんじゃなかった......
こちらが問題の「餃子サイダー」だ。見た目は、エナジー系の炭酸飲料のような黄色さで決してマズそうには見えない。
開栓すると、猛烈な勢いで空気中に解き放たれるのは、ニンニクと醤油とラー油とお酢を混ぜたタレの匂い。サイダーとしては「美味しそうだ」とはとても思えない香りなのだが、餃子としての再現度は高く、嫌悪感はない。
罰ゲームに推奨するほどぶっ飛んでないじゃん――そう思っていたのも束の間。こいつが見せる地獄はここからだった。
香りを嗅いだ段階で完全に油断しきっていたのが仇となった。大したことなさそうだと安心していた状態で口に含んだ途端、カオスに襲われた。
味は餃子ではない。ラー油、お酢、醤油、ニンニク、ショウガ......もう何を体内に取り込んだのかわからない。あらゆる要素が積み重なって完成した不快な液体がニンニク臭さを放ちながら舌の上を侵攻し、のどに向かっていく。
その気持ち悪さはやがて胃に達し、強烈な存在感を示す。胃に餃子サイダーがとどまっていることがはっきりとわかるのだ。
商品開発室「おいしさは求めていない」
胃に気持ち悪い液体がある。そのことが分かる。ある種の拷問だ。
これだけでも十分苦痛なのに、さらなる追撃がやってきた。呼気の中に、胃の中にある餃子サイダーのニンニク臭が混ざってくるのだ。自分の息がマスクの中に滞留して鼻を殴打する。
ありとあらゆる攻撃を与えてくるじゃないのよ。僕が君に一体なにをしたって言うんだ......。
あのSAのポップが言っていることは間違いではなかった。本当に罰ゲームのような商品だ。作り手は一体何を狙っているのだろうか。
8月17日、Jタウンネット記者は販売元の永井園(栃木県日光市)の商品開発室担当者に話を聞いた。
餃子サイダーは、栃木名物・宇都宮餃子を意識して開発を行い、2019年10月に発売された。餃子をおいしくサイダーで楽しむ――みたいなコンセプトがあるのかと思いきや、
「おいしさは求めていないです。興味を持ってもらうことに重点を置きました」
と商品開発室担当者。
面白がってもらい、ネタとして買ってもらえるよう狙っているそうで、商品開発室担当者までもが「おいしくない」と太鼓判。そんなもの売っていいのかよ......。
ちなみに、担当者が言うにはあまりにも臭いがすごいため、屋外での開栓がおすすめだとか。
ここまで読んでもなお、餃子サイダーに挑戦してみたい猛者たちよ。栃木県内の道の駅やSA、宇都宮駅などで手に入るので、ぜひ飲んでみてほしい。飛ぶぞ。良くない方の感じで。