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「トミカにサイドミラーが無いのはなぜ?」「トローチの穴の存在理由は?」 ←実はちゃんと意味があるんです

福田 週人

福田 週人

2022.07.29 20:00
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「#理由がなさそうなのに実はちゃんと理由があること」

2022年7月中旬、ツイッター上でこんなハッシュタグが注目を集めた。

タグが付けられた投稿を見て回って見ると、「そうだったんだ!」と目からウロコな情報がたくさん。今回はその内、Jタウンネット記者が「なるほどね!」と膝を打った3つの「事実」をご紹介する。

納得の理由(1)笛ラムネみたいなトローチの穴

トローチの穴の意味、知ってる?(画像はイメージ)
トローチの穴の意味、知ってる?(画像はイメージ)

一つ目は、錠剤の1種であるトローチの「穴」についてだ。喉がイガイガしたときに舐めたことがある人も多いだろう。

これには、まるで笛ラムネのように真ん中に穴が空いているが、その理由を知っている人はどれくらいいるだろうか。ちなみに記者は、「そういうデザインなのかな?」と特に深く考えたことはなかった。

しかし、この「穴」には服用する人たちのことを考えた、ちゃんとした理由がある。

「空気の通り道」だった

トローチ生産量トップシェアを誇る医薬品メーカー・日新薬品工業の公式サイトには、トローチに関するQ&Aがある。

その中の「トローチはなぜ穴が空いているのですか?」という質問に対する答えは「気道の確保(窒息防止)です」。

「誤って飲み込んで気管支に詰まり窒息死する事故が多発したため、空気の通り道として穴を空けることで呼吸ができるようにしています」(公式サイトより)

たしかに、トローチは錠剤としては大きめ。誤飲してしまった時、穴が空いていなかったら喉が塞がれてしまう危険もある。「ただのデザイン」なんてことはなく、人命を守るための「穴」だったのだ!

納得の理由(2)リアルなのに、サイドミラーがない「トミカ」

サイドミラーがないのはなんで?(画像はタカラトミーのプレスリリースより、トミカ集合カット)
サイドミラーがないのはなんで?(画像はタカラトミーのプレスリリースより、トミカ集合カット)

続いては、玩具メーカーのタカラトミーが販売しているミニカー「トミカ」について。

本物そっくりなデザインの手のひらサイズの自動車模型。子供の頃に1度くらいは触ったことがあるという人も少なくないだろう。

しかし、トミカにはドアミラーが付いていない。それ以外は非常にリアルな自動車のミニチュアなのに、その部分だけ付け忘れてしまったのだろうか? ......いや、これにもれっきとした理由がある。

「お子様の安全を何よりも優先」

トミカの公式サイト上の「よくあるご質問」のページを見ると、「トミカにドアミラーがないのはなぜですか?」という質問が。これに対して、同ページでは次のような回答がされている。

「お子様が手で触ったときに痛くないようにドアミラーは、基本ありません。お子様の安全を何よりも優先しておりますのでご理解願います」

なるほど、子供がトミカを手で握ったりした時に、出っ張ったドアミラーの部分が手に食い込んでしまったりする可能性を考えて、あえて付けていないというわけだ。

納得の理由(3)未開封なら腐らないのに「賞味期限」があるペットボトルの水

ペットボトルの水の「賞味期限」ってどうやって決めてるの?(画像はイメージ)
ペットボトルの水の「賞味期限」ってどうやって決めてるの?(画像はイメージ)

最後は、ペットボトルの水の「賞味期限」についてだ。

スーパーなどで販売されている食べ物や飲み物には、それぞれ賞味期限が表示されている。その期日までならば、その食料品を美味しくいただけるというわけだ。

しかし、よく考えてみれば、ペットボトルの水って期間によって味が変わるの? 開封さえしなければ、どれだけ時間が経っても水は水のままな気がするが......なぜ賞味期限が設定されているのだろう?

中の水が減ってしまう?

ペットボトルの水に賞味期限が設けられている理由について、Jタウンネット記者は7月21日、日本ミネラルウォーター協会専務理事の渡辺健介さんに話を聞いた。

渡辺さんによると、他の食料品とは違い、水は非常に劣化しにくいもの。なので、未開封なら時間が経過しても味が落ちたり品質が悪くなったりすることはまず無いという。

では、ペットボトルの水の賞味期限というものは、何を基準に設定されているのか。記者の質問に、渡辺さんは

「水の品質ではなく、ペットボトル容器の方の劣化などを考慮して設定されている場合がほとんどです。たとえ未開封でも、時間が経つとボトル内の水はペット樹脂を通り抜けて少しづつ蒸散していき、内容量が減ってしまいます」

と説明する。

表記されている容量と実際の容量に一定以上の誤差(500ミリの場合は2%、2リットルの場合は1%)がある商品を販売すると計量法違反となる。つまり、中の水が蒸散し内容量がラベルの表記と食い違ってしまうまでの期間が、ペットボトルの水の「賞味期限」というわけだ。

なお、防災用品として「10年保存」「15年保存」という長期備蓄が可能なペットボトルの水も販売されているが、農林水産省のウェブサイトによると、これには通常より厚いペットボトルが使われており、気体を通しにくくなっている。また、ガラス瓶(紙栓をつけたものを除く)、ポリエチレン容器入りのミネラルウォーターは、食品表示法で賞味期限や保存方法を省略可能だという。

普段何気なく目にしているものでも、実は企業やメーカーの知恵と工夫が詰まっているのかもしれない。

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