「18歳未満立入禁止」の日帰り温泉に注目集まる 「ご褒美すぎる」「めちゃくちゃいきたい」
「18歳未満入館禁止」の温泉施設が、ツイッターで注目を集めている。
そう聞いて、興味をそそられた読者もいるところだろう。早速、館内からの眺めをご覧いただこう。
ごろん、と寝そべった人が撮影した写真のようだ。奥にある大きな窓の外では、庭の草木に陽光が降り注いでいる。
手前左にちらっと見えるのは、ビールのグラスだろうか。白い泡が盛り上がっている。
昼間から、こんなところでビール飲みながら、のんびりしたいな――そう思ったのは、Jタウンネット記者だけではなかったと見える。
先ほどの写真は、ツイッターユーザーの「ろす」(@3210ponta)さんが2022年7月6日に投稿したもの。ツイートには10万件を超える「いいね」(7月15日時点)が付けられるなど、話題になっている。
ろすさんのつぶやきによると「日帰り温泉施設」とのことだが、ここはいったいどこ?
大人しかいないから、静かにくつろげる
「場所は御殿場時之栖(ときのすみか)にある茶目湯殿(ちゃめゆどの)です」
Jタウンネット記者の質問に、投稿者「ろす」さんはそう答えた。静岡県御殿場市にあるリゾート施設の中の日帰り温泉だ。
ろすさんは5年ほど前に初めて同施設を訪れて以来、数か月に1回程度の頻度で、茶目湯殿に来ているという。
「よく行く場所で、すごく良い所なのですが、意外と知られてないなーとふと思ったことが、ツイートのきっかけでした」(ろすさん)
18歳未満入館禁止なので子供がいないこと、静かなこと、休憩処がたくさんあることを気に入っているそう。1日中いても平日は1650円、土日祝日は2200円という安さもポイントだ(いずれも税込み、営業時間は10時~21時)。
しかし、いったいなぜ、こんな「大人だけ」の施設ができたのだろう?
記者は茶目湯殿を運営する時之栖グループに聞いてみることにした。
大人のリフレッシュ空間を提供したい、という願い
Jタウンネット記者の取材に応じたのは、時之栖グループの広報担当者だった。
「時之栖というリゾート施設や、その中にある日帰り温泉『茶目湯殿』には、創業者・先代オーナーの庄司清和(しょうじ・きよかず)の想いが込められています。
上質なくつろぎ、大人のリフレッシュ空間を提供したいというのが、庄司清和の願いだったのです」(時之栖グループ広報担当者)
故・庄司清和氏は、1965年に沼津市で米久食品(現・米久)を創業(69年に法人化)し、事業を拡大させた人物だ。2000年に米久会長を退き、時之栖の経営に専念。ホテル、レストラン、サッカー場、温泉・物販施設などを備える複合レジャー施設を築き上げた。
時之栖の建物のすみずみに、庄司氏のこだわりが活かされているという。
「茶目湯殿の建物は、越前の国(福井)府中の豪商大井家を移築したものです。内部は江戸時代の庄屋造りで、天井が無く梁が見える豪快な造りになっています。建物に入ると、まず太い柱と大きい梁に驚かれると思います」(時之栖グループ広報担当者)
そして中に入ったら、外の景色を見ながらリラックスしてほしいという。「御殿場ですから、富士山を一望できるのはもちろんですよ」と広報担当者は語る。
ツイッターには、「大人しかいなくて静かな場所なんてご褒美すぎる」「お風呂上がりにエアコンの効いた静かな空間から緑いっぱいのお庭、素敵なところですね」「なんだここめちゃくちゃいきたい」などと行った声が寄せられている。Jタウンネット記者も同感だ。御殿場まで行ったら、ここまで足を伸ばしたい。
なお、時之栖には様々な施設が入っていて、その中には「気楽坊」という子供連れのファミリーが楽しめる場所もあるので、ご安心を。