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「今にも折れそうな市町村ランキング」に大反響 1位・立科町もコメント「なんとかくっついております」

松葉 純一

松葉 純一

2022.06.22 17:00
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自分が住んでいる市町村のカタチを気にしたことって、あるだろうか。意識したこともない人も、少なくないはずだ。ただ、どうしても気になってしまう場合も......あるようだ。

2022年6月15日、あるツイッターユーザーが投稿したツイートがいま話題となっている。

地形や地名、地図などに関する動画を数多く発表している地理系YouTuber「おもしろ地理」さんが自身のツイッターアカウント(@omoshirochiri)投稿したツイートには、「今にも折れそうな市町村ランキング」というコメントが添えられており、1万件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散している(6月19日現在)。

「今にも折れそうな」とはどういうことだろう。画像を見ると、そのランキングのベスト3が並んでいる。

3位は、甲府市。「細長すぎて、野球に使えそう」という解説付きだ。たしかにバットのように見えなくもない。ずいぶん飛びそうだ。大谷翔平選手ならホームランを量産するかもしれない。

「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより
「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより

さらに2位は、松本市、「ブーメランにしたら、たくさん飛びそう」。1位は、立科町「えっ、くっついて...るか」――北部と南部が、一点でギリギリつながっているような形だ。

それにしても、「今にも折れそうな市町村ランキング」とは、なんという発想だろう。着眼点が素晴らしい。自分が住んでいる市町村の形を、こんな観点から見直すことって、なかなかあるものではない。いったいどういうきっかけから生まれたのだろう。

Jタウンネット記者は、投稿者「おもしろ地理」さんに詳しい話を聞いてみた。

「キングオブ折れそうな市町村」とは?

「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより
「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより

今回のツイートのきっかけについて尋ねると、投稿者「おもしろ地理」さんはこう答えた。

「ツイートした日はYoutubeの編集作業中で、動画に使う予定の福岡県の地図の編集を行っていました。その時、大野城市の形を見てふと『折れそうだな』と思ったのがきっかけです。大野城の形を豆腐で再現してみたいなと思ったくらい、自ら考えたのにも関わらず、折れそうな市町村という視点にテンションが上がってしまいました」

動画の編集作業中に、福岡県の大野城市の形を見たことがきっかけだったらしい。なお、大野城市とは、こんな形だ。

真ん中が大野城市(白地図専門店の地図を使用)
真ん中が大野城市(白地図専門店の地図を使用)

そして、これまでの地理系動画制作の経験から「こういう折れそうな市町村って他にもあったよな...?」と思い至り、すぐに地図を開いてツイート作成に取り掛かったそう。

ランキング作成にあたって特に印象的だったのはやはり、1位の立科町の細さだという。

「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより
「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより

「立科町は最も細い所で道路1本分、およそ50メートルくらいの幅になります。平成の大合併によって誕生した訳でもない立科町のこの形。まさに『キングオブ折れそうな市町村』だなと思いました」と、おもしろ地理さんは語った。

立科町公式「なんとかくっついております」

「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより
「おもしろ地理」(@omoshirochiri)さんのツイートより

そうして考えたランキングをツイートしたところ、多くのユーザーから「折れそうな市町村」の情報が集まっている。例えば、以下のようなものだ。

「五條市は折れそうな上にマダツボミとの区別がつきにくい」
「宮津市は南北の市域が天橋立だけでつながっていて、しかも船が通る時は廻旋橋が90度回って市域が2つに分かれます」
「寿都、一部地理ソフトでは分割されてる時があります」
「埼玉県大里郡寄居町 旧用土村の区域が鐘撞堂山で辛うじて繋がってはいるものの、道路もつながっていないので実質的な飛地と化している」
「群馬だと沼田とみどりが折れそう 番外編に桐生市と高崎市もどうでしょうか」
「桐生市は成れの果てなの見て直ぐに分かるし有名ですが、高崎市も小さい飛び地あるの初めて知りました! なんか過去の自分の小指の剥離骨折思い出」
「川崎市とかどうよ」

これを受け、おもしろ地理さんは「皆さんの地域愛が垣間見れて、心があたたかくなりました。正直自分が知らない『折れそうな市町村』もあったので、見ていて楽しかったです」。そして、北海道寿都町、静岡県沼津市、岐阜県関市の画像を作成し、リプライの形で投稿している。

また、こんな感想も述べた。

「視点を変えただけで、地域の宣伝になるんだなあと思いました。また、こういう一つのツイートで、皆さんが日本の各地域に魅力を感じて貰うきっかけになったのかな、と感じて嬉しい気持ちになりました」(「おもしろ地理」さん)

1位に輝いた立科町は、公式ツイッターアカウントで「1位をいただきありがとうございます。なんとかくっついております」とつぶやき、市の存在をアピール。

全国には、他にもまだまだランク入りを狙う市町村が、ずいぶんありそうだ。

「キングオブ・今にも折れそうな市町村」選手権、「究極! 今にも折れそうな市町村」フェステイバル、「今にも折れそうな市町村」ご当地キャラ・コンテストなどなど......「折れそうな市町村」の今後の展開に限りない可能性を感じるのは、Jタウンネット記者だけだろうか。

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