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「幼稚園からの帰り道、乗ったバスがいつもと違う方向へ。満員の車内の最後尾から『降ろしてください』と言うと...」(宮城県・70代男性)

福田 週人

福田 週人

2022.05.27 11:00
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シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(宮城県・70代男性)

Sさんがまだ幼稚園児だったころの話だ。

路線バスを使って通園していた彼は、園からの帰り道、いつも使うのとは別の系統のバスに間違って乗車してしまったという。

間違えた系統のバスに乗ってしまい(画像はイメージ)
間違えた系統のバスに乗ってしまい(画像はイメージ)

<Sさんの体験談>

幼稚園の時、田舎で隣町の幼稚園に路線バスで通園していました。バス停は幼稚園の前にあったので、登下園には便利でした。

その日はいつもより早めに帰宅する事になり、時間に余裕もあったので、幼稚園前のバス停の一つ先の停留所から乗ろうと歩いていました。

するとバスが来てしまった為、私は慌ててバスを止めて乗せて貰いました。

「間違って乗ったので降ろしてください」

しかし、バスの最後尾の席に座ってから、バスがいつもとは違う方向に気付きました。

幼稚園前のひとつ先のバス停は、三系統の路線が停まる所でした。それを知らなかった私は、本来乗るべき「1系統」のバスではなく、別の系統のバスに乗ってしまったのです。

「間違って乗ったので降ろしてください」

そう言ったものの、バスは満員でした。そこで乗客の皆さんが、私を持ち上げて頭の上を順に送ってくれたのです。そして、出口まで辿り着いたところで降ろしてくれました。

でも、そこから自宅までどうやって帰ったら良いのかわかりません。その時の私は多分困って立ちすくんでいたのだと思います。

その時、リヤカーを引いていたおばあさんが通りかかって、私を荷台に乗せて自宅まで届けてくれました。

おばあさんがリヤカーで家まで送ってくれた(画像はイメージ)
おばあさんがリヤカーで家まで送ってくれた(画像はイメージ)

私のつけていた名札の裏に住所が書いてあるのに気づいたので、私の自宅がわかったのだと思います。

成長し、改めてお礼に行こうとしたが...

祖父母と母はおばあさんにお礼を言ってくれたと思いますが、私は直接お礼が言えず......。

私が中学を卒業する時に、改めておばあさんにお礼を言いたくて、母に「行きたいが...」と言ってみたのですが、すでに逝去されたと聞かされて残念に思っていました。

今の私は、母も他界してひ孫がいる年代ですが、お礼は気付いた時にするものだとつくづく思っております。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージメール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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