「初めて1人で新幹線に乗った、中学1年生のあの日。不安でいっぱいの僕は、隣席のおじさんに誘われて...」(広島県・50代男性)
メニューはどれも高額で...
「なんでも頼んでいいぞ」
席に座るなりおじさんはそう言ってくれましたが、自分にとってはどれも高額なものばかり。どうしたらいいか迷っていると、彼は笑顔で
「じゃあステーキ食べよう!」
と、自分と同じものを注文してくれました。
食べ終わり、席に戻ったところで「頑張れよ!」と言って、おじさんはほどなく下車して行かれました。
不安で長い道中だったはずが、貴重で新鮮な経験をさせてもらったことで、あっという間に時間が過ぎました。しかもその当時の我が家は外食をすることなどあまりなく、外でステーキを食べるなんて初めて。私にとって、初めてづくしの旅になったのです。
振り返ると、昭和のいい時代を体現しているような、粋な中年男性だったなと思います。
当時は子供で、お名前など聞くこともできませんでした。この場を借りて、改めてお伝えしたいと思います。
あの時はありがとうございました。
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