引きこもりたくなっちゃいそう... ミニチュア作家が作った「カンヅメになるための缶詰」が素敵すぎてもはや住みたい
「ホテルの一室に閉じ込められ、あるいは自ら閉じこもり原稿を書く」。そんな作家をの姿をどこかで読んだり見たりしたことがあるかもしれない。いわゆる「カンヅメ」と表現される状況だ。
締め切りに追われて大変な場合もあるが、このシチュエーションに憧れる人も少なくないだろう。
ツイッターで、まさにそんな「缶詰」を表現したミニチュア作品が注目を集めている。
ミニチュアアーティストのMozuさんの作品「図書缶」だ。
空になった鯖の缶詰の中に、小さくて可愛らしい図書館が広がっている。本棚に入りきらず積み上げられている小さな本も、絨毯も、暖かな色味のライトも......どれも見事に作りこまれている。こんな場所にカンヅメにされたら......居心地が良すぎて「もう外に出なくてい」と思ってしまうかも。
2022年4月10日、Mozuさんがこの作品を自身のツイッターアカウント(@rokubunnnoichi)に投稿すると、1万6000件を超える「いいね」(15日夕時点)を集めたほか、
「ドラえもんのカンヅメカンを思い出しました!実際にあったらいいなぁ!」
「ここに住みたい...」
「秘密基地ですね」
「締め切り前の作家が籠もるわけですね」
「素敵な発想」
といったコメントも寄せられるなど、反響を呼んでいる。
Jタウンネット記者は15日、制作者のMozuさんにこの作品について話を聞いた。
はじまりは「駄洒落」から
この「図書缶」は、身近にある「缶詰」で何か面白い事ができないかと考えていた際に、共同制作者であるデザイナーのYuukaさんから
「缶詰の中で缶詰になって何かをするっていうのはどう?」
と言われたのがきっかけで生まれたアイデア。いわゆる駄洒落からのスタートだった。
制作はラフ画から完成まで順調に進み、かかった時間は2週間ほど。ラフが1~2時間、材料の買い出しに1日、残りの時間で制作を行った。
外側は缶は、メーカーに作品として使用する許可を取った本物の空き缶。本は100均で買ったカラーペーパーで、本棚や床はタミヤのプラ板で作られているという。
「初めは一冊一冊に背表紙や表紙をつけていたのですが、そうすると全体を見た時にごちゃごちゃするので、あえてシンプルに表現しました。
苦心した点は、テーブルランプです。極小のLEDを点灯させるのに苦労しました」(Mozuさん)
ツイッターをはじめ、インスタグラムやYouTubeなど様々なSNSで話題となったこの作品。反響に対しMozuさんは
「僕自身が『ここに入りたいなぁ』と思って作ったので、それに共感してくださるコメントをたくさんいただけたのが嬉しかったです。インスタグラムでは300件を超えるコメントをいただき、うち半分ほどが英語のコメントだった事には驚きました。
ミニチュアの魅力は言語の壁を越えるんですね」
とコメント。なおMozuさんのYouTubeチャンネル「Mozuのミニチュア制作記」では、この図書缶の制作過程を動画で見ることができる。気になる方は覗いてみては。