「娘と散歩中、雨に降られた私に傘を貸してくれた老夫婦。後で玄関に返しておくと『ボロ傘やったとに!』」(長崎県・30代女性)
雨が降ってきてしまったけど傘を持っていない......。皆さんもそんな経験をしたことがあるだろう。
長崎県在住のSさん(30代女性)は、1歳の娘をベビーカーに乗せて散歩していたとき、突然の雨に降られてしまう。
そんな彼女を見て傘を貸してくれたのが、近所の老夫婦だった。おかげで濡れずに済んだSさんは、お礼の菓子折りと共に傘を返しに行ったのだが......。
<Sさんの体験談>
数年前の梅雨の時期のことです。私は当時1歳だった娘をベビーカーに乗せて散歩にでかけました。
その日は天気が変わりやすく、いつの間にか雲が出てきて雨に。ベビーカーの日除けを伸ばして長女が濡れないように歩いていると、あるお家の前を通りがかりました。
ちょうど老夫婦がお出かけをされるところで、私が「こんにちは~」と挨拶をして通りすぎようとすると、私たちの様子を見たおじいさんに声をかけられたのです。
「ほらほら、お母さんが濡れちゃうでしょ?」
「ほらほら、お母さんが濡れちゃうでしょ?この傘使って!使い終わったら玄関に置いとって」
この時傘を貸していただいたおかげで、この後雨が本降りになっても濡れずに済みました。
一度帰宅してから車でそのお宅へ伺うと、ご夫婦はご不在。なのでお礼のお菓子と一緒に傘に一筆添えて、玄関に返しておきました。
それから何週間か経ったころ。お散歩中に再びそのお家の前を通りがかり、ご夫婦にお会いしました。
私が「こんにちは」と挨拶をすると
「あぁー。こないだの傘のひとやろ!?お菓子までもらって、ボロ傘やったとに!ちょっと待って!」
と言って家の中に入っていき、そしてすぐまた出てこられたのです。
「持って行って!」
「もー、気を使わして。また会えばーって思って用意してたとよー。持って行って!」
手渡されたのは、海苔や子供用のお菓子など色々。私に渡すために、用意してくださっていたんです。
こんな世の中に優しくしてくださったご老人夫婦に、とても感謝しております。
嫁いで来てから誰も知り合いがおらず、心細い思いをしていましたが、すごく救われました。
私も、お二人みたいになりたいです。
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