タイの骨に「謎のコブ」発見したらラッキーってホント? 専門機関に聞いてみた
実際のところはどうなの?
取材に応じた徳島水研の研究員によると、「鳴門骨」ができる詳しいメカニズムは明らかになっていない。
「『厳しい環境の中で育ったために骨折を繰り返した結果こういう骨が出来た』というのは、よく言われている説ではあります。ただ、『鳴門骨』は養殖の真鯛などにも見られる現象なので、鳴門海峡の厳しい環境に起因する、というものではないと思います」(徳島水研の研究員)
一定の確率で出現する「奇形」のようなものだというのが、2022年現在の徳島水研の見解であるとのこと。その骨に「鳴門骨」と称される理由については、「鳴門海峡の厳しい自然に耐えてできた、という昔からの俗説から、そう呼ばれるようになったのではと思います」。

また、鳴門骨ができるのはタイに限った話ではないという。
「『鳴門骨』は、主に老体のマダイや太刀魚などに見られることが多い骨です。必ずしも存在するわけではなく、狙って見つけることは難しいと思います」(徳島水研の研究員)
ただ、かといって珍しいものなのかどうかについては「何とも言えない」とのこと。また、残念ながら「鳴門骨がある個体は、無い個体よりも美味しい」という客観的なデータも存在しないようだ。
というわけで今後、マダイや太刀魚を食べるときは「鳴門骨」があるかどうか探し、「本当に鳴門骨がある方がおいしいのか」を検証してみるのも面白いかもしれない。
離乳食に鯛を仕込んでいたら、骨にコブが…‼︎病気だったらどうしようと思い調べてみたらなんと激レアの縁起物“鳴門骨”というらしい。天然ものだけに見られる特徴で料亭などに卸す高級な鯛にまぎれ込むことが多く「一般の人がスーパーなどで購入する鯛で見られる可能性はゼロに近い」だって pic.twitter.com/zwdHvi0ri1
— カバ子(8/26) (@hene3maternity) March 27, 2022