これぞ幻のスイーツだ... 賞味期限「10分」の葛餅が気になりすぎる
[かんさい情報ネットten.―読売テレビ]2022年3月10日放送の「アナタの味方!お役に立ちます!」のコーナーでは、奈良・吉野町の葛を使ったお菓子の専門店を紹介していました。
葛屋「中井春風堂」(吉野町吉野山)の店主・中井孝嘉さんは「知ってから食べた方がよりおいしくなる」と、店頭で葛の解説を交えながら実演販売しています。
ところで、みなさんは「吉野葛」の作り方をご存じですか?
中井さんによると、原料は高速道路沿いなどに絡みついているのをよく見かけるマメ科のつる草である「葛」とのこと。
この葛の根から吉野葛の材料となるでんぷんができるそうです。
それにしても全国に自生する植物を使った吉野葛がなぜ高価なのでしょうか?その作り方を聞くと
(1)「細かく砕いた根っこを大量の冷水に入れる」
(2)「根っこをグッと絞るとでんぷんが浸み出てくる」
(3)「根には灰汁(あく)が多くその状態では苦いため、灰汁を抜くために上澄みを捨てる」
この工程を葛が真っ白になって灰汁が抜けるまで、トータル2~3か月かけて繰り返すとのことです。作るのに大変な手間がかかるのが高級食材と言われる所以なのですね。
賞味期限はわずか10分!そのお味は?
吉野葛と水を鍋の中で透明になるまでゆっくりかき混ぜて作るのが「葛もち」。型に材料を流し込んで湯煎した後、中身が動かなくなったらお湯に沈めて一気に透明にするのが「葛切り」の作り方です。
どちらも作ったあと時間が経つと水分量が減って白に戻ってしまうので、出来立ての瞬間にしかない透明感と食感、甘みを味わうには10分以内に食べないといけないとのこと。
番組で試食していましたが、葛もちは「やや粘りのあるなめらかさ」、葛切りは「弾力のあるプルプル食感」が味わえるそうです。
「吉野本葛餅」「吉野本葛切り」各820円(きなこ・黒蜜付き)実演付き。
吉野葛がこんなに手間暇かけて作られているのは驚きでした。賞味期限10分の味を一度堪能してみたいです。
(ライター:まみ)