「バスの中で、急に止まらなくなった咳。口を押さえて必死に我慢していると、隣の席のおばあさんが...」(愛知県・50代女性)
風邪でもないのに、公共の場で突然咳が出続けてしまう。そんな経験が皆さんにもないだろうか。
愛知県在住のJタウンネット読者・Aさん(50代女性)から、バスで咳が止まらなくなってしまった時の体験談が編集部に寄せられた。
Aさんは今から10年前、東京在住の息子のもとに観光も兼ねて訪問。このとき、出発前から咳が出ていたという。
熱もなく、体調も良かったため予定通り出発したAさん。
しかし、ある観光地から息子の自宅に向かうまでの都バスの中で異変が起きた。咳が止まらなくなってしまったのだ。
隣に座っている高齢の女性も自分の咳で嫌な思いをしているかもしれない。そう思った矢先、高齢の女性がバッグに手を入れて......
「ハンカチで口をふさいで我慢......」
10年ほど前、東京に住む息子のもとに観光を兼ねて遊びに行ったときの話です。
私は出発前からたまに咳が出ていたのですが、熱もなく体調も良かったので予定通りに出かけました。
しかし、ある観光地から息子の自宅まで向かう都バスに乗ったとき、なぜか咳がなかなか止まらなくなったのです。
私の隣に座っていた高齢の女性もきっと嫌な思いをされているだろうと思い、ハンカチで口をふさいでできるだけの我慢をしていました。
すると、高齢の女性はバッグから飴玉を取り出して、こう言うのです。
「苦しいでしょう? よかったらどうぞ」
「私が怪しまないように、まず自分から......」
高齢の女性は私の手に飴玉を乗せると、今度は、
「私も食べますからね~」
と言って、先に自分から食べたのです。
きっと女性は私が怪しまないよう、まず自分が先に食べて見せたのでしょう。
私はその女性の気遣いと優しさに泣きそうになりながらその飴を口に入れました。それはいつものものよりずっと甘くておいしいものでした。
あのときの女性の心遣いが未だに忘れられません。同じ場面に遭遇したら私もそういう気遣いができるようにと思っています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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