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龍を形づくるのは、108ピース=煩悩の数の畳 お寺に納品された「すごい畳」がすごすぎる

松葉 純一

松葉 純一

2022.02.03 08:00
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108パーツ(煩悩)で構成される、龍の顔

ツイッターアカウント「Kenze Yamada ~すごい畳~」は、岐阜県羽島市で山田一畳店を営む山田憲司さんのものだ。「龍の畳」のような、芸術的なデザインの畳......「TatamiArt」に取り組むようになった経緯について、山田さんはこう語った。

「TatamiArt は、2018年頃から始めました。 家業が畳屋だったのですが、畳業界が衰退していたので、家業を継がずに別の業界で働いていました。そんな時、たまたま遊びで変形した畳をつくった時に畳の可能性を感じ、片手間に畳を制作するようになりました。
そのころは畳で利益を上げるような活動ではなかったですが、少しずつ作品のクオリティーが上がってきて、畳製作に専念するようになりました」(山田憲司さん)
本量寺「Kenze Yamada ~すごい畳~」(@japanese_floor)さんのツイートより
本量寺「Kenze Yamada ~すごい畳~」(@japanese_floor)さんのツイートより

TatamiArt制作で苦心しているのは、どんな点なのか?

「『すごい畳』の制作には非常に時間がかかりますし、体への負担が大きいです。8畳間の畳を作るのに、一般的な畳だと1日~2日で制作できますが、『龍の畳』ですと、それに専念して4か月くらいかかります。 首肩腰を痛めやすいので、通院しながら制作しています」(山田憲司さん)

やはり超人的なパワーと作業量が必要なようだ。

本量寺「Kenze Yamada ~すごい畳~」(@japanese_floor)さんのツイートより
本量寺「Kenze Yamada ~すごい畳~」(@japanese_floor)さんのツイートより

では、今回の「龍の畳」の制作意図は? と聞くと、山田さんはこう語った。

「新潟県加茂市のお寺『本量寺』さんから依頼を依頼をいただききました。お寺さんと言うこともあり龍の顔の部分を108パーツ(煩悩)で構成し、その周りのパーツを49枚(四十九日)で構成しました。龍の畳は私の代表作でもありますが、初期に龍の畳を作った理由は、畳に利用されている素材のイグサは水を張った水田で育つので、水田を守る龍をモチーフとしてつくりました」(山田憲司さん)

龍の顔の部分が108パーツ(煩悩)で構成されているとは......凝りに凝った仕掛けと言うしかない。

「すごい畳」作家の「すごい作業ぶり」
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