福知山市公式アニメ「転生したら鬼退治を命じられました」に反響 退治された「酒呑童子」の正体とは
カラフルな鎧が可愛らしい

「酒呑童子絵巻」を、日本の鬼の交流博物館で見学する際に、注目してほしいポイントは何だろう?
「首を斬られた酒呑童子が頼光の兜に噛みつく場面はやはり物語の有名な見せ場なので見ていただきたいのですが、少し視点を変えて注目してほしいポイントは軍議場面でしょうか(絵巻の上巻展示の際に見ることができる場面です)。
酒呑童子を退治するために、お詣りを済ませて軍議を行う頼光たちの背景にショッピングモールのようにずらっと並ぶカラフルな鎧が可愛らしいです。頼光の鎧は他に比べて豪華ですね。
この絵巻の登場人物は、皆似たような顔をしているので、衣装で見分けているのですが、この軍議場面で(ぞれぞれの)人物がどんな山伏衣装を着て退治の際にはどのような鎧を着るのかが分かります。人物が分かると物語が一気に面白くなります。
例えば、大江山の崖を登る際中に後ろから登ってくる貞光を引っ張り上げる人物は同じ四天王ではなく藤原保昌...など。鬼博所蔵の『酒呑童子絵巻』は詞書が無い分、自由に想像して見られるところが面白いと思います」(文化財保護係担当者)
またWEB動画については、「酒呑童子絵巻を流行りの転生モノと掛け合わせ、SNSで視聴される動画のスタイルに合わせた全24話×15秒の予告編風アニメに仕上げたことで、令和の時代に即したWEB動画が完成しました。酒呑童子物語の新たな受容変遷の1ページとしても面白いものになったと思います」と語った。
YouTubeでは1~24話をまとめた「総集篇」も公開されている。
なお福知山市では2月2日(02/02)を「鬼鬼の日」(おにおにのひ)として、鬼づくしのプロモーションを展開する予定。「日本の鬼の交流博物館」で「酒呑童子絵巻」をナマで観て、鬼づくし気分にひたるのも楽しそうだ。
ちなみに同館ではWEB動画に登場する頼光、酒呑童子らのアクリルスタンドも販売されている。