埼玉・越谷の中に存在する「もうひとつの越谷」に反響 なぜこんな形に?市役所に聞くと...
埼玉県南東部に位置する越谷市。
人口約34万5000人を抱える、埼玉を代表する市の一つだ。巨大ショッピングセンター・イオンレイクタウンや宮内庁の埼玉鴨場がある。
そんな越谷の中に、「もう1つの越谷」が存在しているという投稿が、ツイッター上で注目を集めている。
こちらは地図データベース、コンテンツなどを提供するゼンリン(福岡県北九州市)の公式ツイッターアカウントによる、2022年1月23日のツイート。
「越谷 in 越谷 」というコメントとともに、越谷市全体の地図と、そこから市の東部にある大吉調節池を拡大したものが紹介されている。
大吉調節池の形をよく見ると――心臓のようにも見える越谷市の形とほぼ同じなのだ。
「凄いシンクロ率」
越谷の中にあるもう1つの越谷。かなり再現度の高い池の形に、ツイッター上では
「凄いシンクロ率、、、 冗談かと思った」
「わざわざこういう形の池を作ったのかしらん!?」
「越谷の本気を感じる...!」
といった反応が寄せられている。
越谷市のサイトによると、越谷市の形をした大吉調節池は市内を流れる新方川の流域の浸水被害を軽減するために整備されたもの。1991年10月に完成し、親水公園としても利用されている。
2022年1月25日、Jタウンネット記者が越谷市・公園緑地課の担当者に池の形について「市の形に合わせているのか」を確認すると
「私の聞いている限りでは、市の形に合わせて作ったと聞いています」
となんとも曖昧な回答が返ってきた。
そこで同日、埼玉県総合治水事務所の担当者にも同じく池の形について尋ねると、
「完成が平成3年度と古く、経緯はわからない」
としつつ、こう話した。
「池が完成した当時のパンフレットを見たところ、池は越谷市の形になっているとの記載がありましたので、越谷市の形に合わせて整備されたのは間違いなさそうです。
普段は公園として利用されるので、おそらく親しみやすさや、地域のシンボルとなることを考えて市の形にしたのではないか、と推測されます」
また、池の中には島もある。こちらの形についても担当者に聞くと、
「県の鳥であるシラコバトが飛んでいる形をイメージして作られていると、完成当時のパンフレットに記載がありました」
とのこと。
シラコバトは越谷市を中心に生息している鳥で、「越ヶ谷のシラコバト」として国の天然記念物に指定されている。埼玉の「県民の鳥」であり、県のマスコット「コバトン」「さいたまっち」のモデルにもなった、埼玉のシンボル的存在だ。
越谷市の中をそんなシラコバトが飛んでいる――なんともロマンのある形の池だった。