夜の飛行機で大泣きする1歳児がピタッと静かに 乗客たちの「連携プレー」に母、ビックリ
どの乗客の方がくれたのか、残念ながらわかりません――。
北海道在住の会社員・Eさん(30代女性)から、飛行機内での体験談がJタウンネット編集部宛に寄せられた。
まだ幼い娘と2人で夜の便に乗ったEさん。
娘もすやすやと眠っていたのだが......着陸間際にぐずり始めたという。
「すみません、すみません」
Eさんは、周りの乗客に何度も謝った。
早く目的地に着いてほしい......。
そう願う彼女のもとに、どこかから「あるもの」が回ってきた。
「娘の泣き声と共に私も泣きそうになりました」
娘が生まれてから初めての家族旅行に行った時のことです。
娘は当時1歳。神奈川県に住む両親に、孫の顔を見せてあげるのが目的でした。
「飛行機はまだ早いかな?」と思い、使ったのはゆっくりと個室で過ごしながら行けるフェリー。
行きは何事もなく、娘をおじいちゃん・おばあちゃんに会わせることができたのですが......帰りのフェリーは悪天候のため欠航してしまったのです。
2~3日待つ必要があるかもしれないというので、夫と車を置いて、私と娘だけ先に飛行機で北海道に帰ることになりました。
抱っこひもで寝かしつけ、娘も最初はぐっすりと寝ていました。でもそのうち、暑かったのか抱っこ紐が窮屈だったのか起きてしまいぐずぐず......。
その時すでに着陸体制に入っていたため、シートベルトを外すことも座席を立つこともできません。段々と大きくなっていく娘の泣き声と共に私も泣きそうになりました。
乗客たちの手から手へと...
夜の便だったためお疲れの方もいたと思います。周囲の人には「すみません、すみません」と何度も謝りましたが、きっと快くなく思ってた人もいたでしょう。
「早く着いてくれ」と思いながら、必死に娘をあやす私。そこに、どこからともなく棒付きキャンディーが!
「ええ...!」と思いながら娘の口に運んでみると今まで泣いていたのが嘘のようにピタッと泣き止みました。
棒付きキャンディーは人から人へと渡ってきたので、どの乗客の方がくれたのか残念ながらわかりませんでした。
あの日以来、私は棒付きキャンディーをひっそりとカバンに入れています。折に触れ、娘にもそのときの話しをします。
今は小学校2年生になった娘ですが、娘もまた同様にいつもカバンに棒つきキャンディーを入れています。
あのとき救われた親子がいつか同じ場面に遭遇したときに、救う側になれますように。
幼児の飛行機問題はたまに話題になりますが、優しい世界が広がり幼い子を持つ方々が楽しく旅行ができる世の中になりますよう心から祈っております。
あのとき、飛行機で棒付きキャンディーをくださった方、本当にありがとうございました!
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