「もう死にたい」 育児に疲れ果て、パジャマ姿で山へと向かう若い母親――彼女を救った偶然の出会い
親にとって大変な負担がかかる「子育て」。
子供をどれだけ愛していても、辛くなってしまう瞬間があるかもしれない。
宮城県在住のJタウンネット読者・Aさん(仮名、20 代女性)も、いわゆる「育児疲れ」を経験したことがある一人。
夫は仕事ばかりで、ふだん3歳の息子と2人きり。そんな毎日に辛さを感じてしまった彼女はある日、息子を連れて外出した。
道中、息子が道に寝そべり駄々をこねだしても、Aさんは疲れからその様子をただ眺めることしかできず「もう死にたい」とまで考えていたという。
そんなとき、通りがかった一台の車が、彼女たちの近くに停まった――。
すれ違う運転手は驚いた顔で...
夫は仕事ばかりで、私はいつも息子と2人きり。そんな毎日を、とてもつらく感じていた時のことです。
私は泣きじゃくる息子を連れて、家の外に出ました。
パジャマのまま、裸足にサンダル。髪はぼさぼさで化粧もしていません。そんな女が幼い子供を連れてふらふらと歩く様は、ただごとではないように見えたのでしょう。すれ違う車の運転手は驚いた顔をしていました。
近くに住宅造成工事で山を切り崩している現場がありました。ここで息子は道に寝そべり駄々をこね出しました。休日だったため、工事の人はいません。
疲れた私は息子をただ泣きながら眺めることしかできず、
「もう死にたい」
と考えていました。
「ママ、大丈夫?」と声をかけられた
そんなときです。私たちの前に1台の車が停車して、年配のご夫婦が降りてきました。
「ママ、大丈夫?」
おばあさんのほうはそう言って、auの三太郎のポケットティッシュを差し出してくれました。
ここで私は我に返りました。
私は急に恥ずかしくなってしまい、ご夫婦へのお礼もそこそこに自宅へと帰りました。
もしもあのままの状態だったら、山へ入り込み親子で遭難していたかもしれません。通りすぎるトラックに身を投げていたかもしれません。
あのとき声をかけてくださって本当にありがとうございました。
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・チャイルドライン(特定非営利活動法人(NPO法人) チャイルドライン支援センター) 0120-99-7777 (フリーダイヤル)
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