「国道沿い」に立ってそう...? 大阪芸大の「お城みたいな新校舎」が話題に→デザインの真意を聞いてみた
造形・音楽・メディア芸術などを学べる国内最大規模の総合芸術大学である大阪芸術大学(大阪府南河内郡)。そのキャラクター造形学科の新校舎が、ツイッターで注目を集めている。
まるでドイツの森の中にでも建っていそうな、白と青を基調にした城。
さすが芸術大学と言うべきか......一般大学の敷地には絶対なさそうな、ファンタジーな雰囲気に満ちている。この写真だけ見たら「どこかの遊園地?」とでも思うかもしれないが、もっと他の建物に見えるという声がツイッターでは続出している。
「新校舎がどう見てもラブホでしか無くて恥ずかしくて泣きそうなんだが」
「田舎の国道沿いに建つラブホ感が溢れている」
「肯定的に言えばロマンティックだけど、そういう建物は地方都市のラブホに多いからな」
「既視感あると思ったらそうですね。>ラブホ」
そう、ラブホテルにそっくりだと言われてしまっているのだ。
いったいなぜこのようなデザインにしたのだろうか。Jタウンネット記者は22年1月12日、大阪芸術大学を取材した。
学生たちの反応は?
キャラクター造形学科の新校舎が竣工されたのは、21年11月18日のこと。広大なキャンパス内の外れ、体育科目等に利用される大きなグラウンドの隣に建っている。
取材に応じた企画広報部の職員によると、この校舎はドイツにあるノイシュヴァンシュタイン城からインスピレーションを受けて建築されたそう。初代ディズニーランドの「眠れる森の美女」の城のモデルにもなった、有名な城だ。
この城をモチーフにした理由を尋ねると、職員は次のように回答した。
「キャラクター造形学科は、漫画・アニメ・ゲーム・フィギュアの4つのコースに分かれて学ぶ学科です。そのため、日常からインスピレーションを受けられるようにと、このようなデザインになりました」
また、公式YouTubeチャンネル「大阪芸術大学テレビ」では、
「『漫画』『アニメ』『ゲーム』『フィギュアアーツ』の4コースにおいて親和性が高く、かつ非日常を感じることができる空間として "お城"を模したデザインを採用しています」
と、説明されている。
現在は講義に使う機材等を準備中で、本格的に使用するのは今年の4月からを予定しているとのこと。
この新校舎について、学生たちはどのように反応しているのだろう。
「竣工式の日には多くの学生たちが見に来ましたし、昨年のクリスマスの時期にライトアップした際は、フォトスポットとして写真を撮る人が多くいました」(企画広報部職員)
ファンタジーな校舎は、前向きに受け止められているようだ。また、
「ネット上ではさまざまな反応があるかと思いますが、実際に現物を見ていただければ、また印象も変わるのではないかと思います」(企画広報部職員)
とも話す。
2月13日からの卒業制作展では、この校舎も展示スペースとして使用される。一般の見学も可能なので、実物の「城」を見に行くチャンスかもしれない。