「幼い子供を連れて富士登山。途中で財布を落としてしまい、下山のためのバスにも乗れなくなって...」(埼玉県・70代男性)
2~3時間歩いても、目的地にはたどり着かず...
こうなったら御殿場駅まで何時間かかっても、徒歩しか手段はありません。
しかし2~3時間歩くと、子供たちが「足が痛い」「お腹が空いた」とぐずり出し、周囲も段々暗くなって来て途方にくれました。
そんな時でした。1台のワゴン車がそばに停まったのです。乗っていたのは親子連れでした。
「乗っていきませんか」
彼らはそう声をかけてくれました。そこで私たちの事情を話したら、
「困った時はお互い様です」
と言って、御殿場駅まで送って行ってくれたんです。
お礼をしようにもお金がありませんから、心からの感謝を伝えて別れました。あまりの嬉しさと、「これで家まで帰れる」という安堵で、名前や住所を聞くのを忘れてしまいました。
車内には電気工事の道具があったから、御殿場の町の電気屋さんの親子だと思います。彼らのおかげで無事に家に帰る事ができました。
今でも助けられたのが忘れられず、あの親子を思い出します。
「忘れられない旅先でのエピソード」、ありますか?
富士山の5合目から御殿場駅まで――50年前の状況はわからないが、今Googleマップでルート検索してみると、とても徒歩の距離ではない。小さな子供たちにとってはなおさらだ。
車に乗せてもらえた時、彼らはどれだけ安心したことだろう。
皆さんにも、旅先や出張先での忘れられない思い出はあるだろうか。
Jタウンネットでは、読者の皆様の「旅先いい話」を募集している。 読者投稿フォーム、公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、旅行に行った時期・場所、具体的なエピソード(どんなことにほっこりしたのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。 (※なお本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)