「ながまる」←どんな動作を指しているか、分かりますか?
日本各地には「標準語ではうまく説明できない方言」が存在する。
地元であれば一言で意味が通じるのだが、いざ標準語にしようとするとどう言えばいいのか分からない。なんとか言い換えられたとしても、微妙なニュアンスが伝えられずにモヤモヤ......。
そんな地方民は、意外と多いらしい。
Jタウンネットでは、そんな方言の情報を募集している。
ある日、編集部に新潟県新潟市在住の女性読者、Kさん(仮名)からこんなメッセージが届いた。
「『ながまる』とは、どんな行動、姿か、わかりますか?」
神奈川県出身在住の記者には、耳馴染みのない言葉だ。
なんだか可愛らしい響きだが、どんな行動を表しているのか、検討もつかない。
どういう意味?
いったい、どういう意味なのだろう?
気になった記者が調べてみると、日本国語大辞典(小学館、ジャパンナレッジ版)に
「長まる」
という項目を発見した。
そこでは、「長くなる。伸びる」「長々とからだを伸ばして横になる。からだを伸ばして寝る」という意味で紹介されていた。
また、方言としては投稿者の出身在住県である新潟をはじめ、青森県や山形県庄内地方、長野県の一部や、島根県、広島県、山口県で「寝そべる。寝転ぶ」といった意味で、秋田県の一部では「休息する」といった使用されているとのことだ。
「ながまれるっけ、ここにしよう」
実際に地元ではどのような使い方をするのか、投稿者のKさんにも聞いてみた。
記者があらためて「ながまる」の意味をKさんに尋ねると、
「横になって楽にする、寝そべる、そんな感じでしょうかね。ながまるの標準語がわかりません」
とのこと。その上で、日常的な使い方を
「気を使わなくて良い来客に対して
『足出して、ながまりなせ』(足をくずして、楽に横になっていいよ)
や、場所を選ぶ時に座敷や長椅子があると
『ながまれるっけ、ここにしよう』(横になれるから、ここに決めよう)
こんな感じで使います」
と説明してくれた。
のんびりくつろぐ様子が一言で伝わってくる「ながまる」。
皆さんも使われている地域を訪れた際はぜひ使ってみては。
あなたの地元の「標準語で説明できない方言」教えてください
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、、あなたの地元と、そこで使われている「意味が限定的すぎる方言」または「標準語にするのが難しい方言」、その使用例(200文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。