「泥酔した友人の口に、いきなり指を突っ込んだ見知らぬ女性。颯爽と去っていく後ろ姿が、今もこの目に焼き付いて...」(東京都・40代女性)
お酒の飲み方や適量が分からず、ついつい飲みすぎてしまった――。
そんな苦い経験を持つ人もいるのではないだろうか。
特に若い頃は、自分の適量を知らないままお酒をどんどん飲んでしまい、いつの間にか泥酔して取返しのつかないことに......なんてことも多いはずだ。
東京都在住の読者、Wさん(40代女性)から編集部に届いたのは、友人のそんな場面に立ち会った際のエピソードだ。
それは、Wさんとその友人が学生のころ。
楽しくなって、つい飲みすぎてしまった友人が、泥酔し、トイレから動けなくなってしまったのだという。介抱しながら、困り果てていたWさん。
そんなとき、2人の前に突如見知らぬ女性が現れ、まさかの行動に。
彼女の姿は、Wさんの目に今でも焼きついて忘れられないという。
「ノリとテンションで飲みすぎてしまい...」
あれはまだ私が短大生の頃、友達とススキノへ飲みに行ったときの話です。
ススキノで初めてお酒を飲んだ友達は、「楽しい~」と言い続けテンションとノリだけで飲み過ぎてしまいました。
その子は、いつもは真面目で大人しく、クラス委員をするようなタイプでした。その日は、学校以外で友達と飲みに行くことが初めてだったそう。
よほど楽しかったのか、見ていて心配になるほどお酒を飲んでいました。
その結果、かなり酔ってしまいトイレから動けなくなってしまったのです。
私はその子が気になってしまい全く酔えず、結局介抱をする羽目に。
気持ち悪いとトイレにうずくまったままでいる彼女を、何度も「置いていこうかな」と思いました。
見知らぬ女性が仁王立ちになり...
するとそこへ、見たこともない高いヒールを履いて、学生の私は嗅いだことのないようないい匂いをさせたロングヘアーの女性が突如現れ、うずくまった友達と私の間に仁王立ちをしたんです。
「えっ!?」と驚く私に、その女性はこう言いました。
「なに? 飲みすぎたの? そんなの、吐けば治るよ!」
次の瞬間、友達の口に、指をぐいっと入れて顔を持ち上げたのです。
それから、トイレにもたれ掛けさせて背中をヨシヨシ。さっと、手を洗うとそのままどこかへ行ってしまいました。
一瞬の出来事でした。
あとは、説明するのも想像通りだと思うので止めておきますが、友達がうずくまりはじめてから3時間。その女性が現れてから15分後には、友達も何だかスッキリした様子になっていて、買ったお茶を飲ませると落ち着き、家に帰ることが出来ました。
女性の顔も見る時間もないほど、あっという間の出来事でした。
しかし、私にはとてもカッコよく見え、あの香りとヒール、後ろ姿が目に焼き付いています。
あれから27年。私も年を取りました。
あの時助けてくれたお姉さん、本当にありがとうございました。
今でも、友達とススキノに行くたびにあなたの勇姿を話しています。
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