「原付で転び、道路に倒れたまま流血。後ろから来た車は、見て見ぬふりで私を避けていき...」(愛知県・40代女性)
助けてくれた、と思いきや......
私が18歳だったころの話です。ある日、北名古屋市~名古屋市西区の辺りを原動機付き自転車で走っていたら霧雨のような小雨が降ってきました。
私は原付の前輪を滑らせ転倒。倒れた私のすぐ横を、後続の路線バスがけたたましいクラクションを鳴らしながら走り去って行きました。
ヘルメットは被っていましたが、バスのタイヤが通り過ぎたのは、倒れた私の頭のすぐ近くでした。

その後も何台かの車が、倒れた私をよけながら、すぐ近くを通り過ぎました。
身体の痛みとショックでしばらく起き上がれないでいると、信号待ちになった一台の自動車から若い男性が降りてきて、転がっている原付を道端によけてくれました。
私もなんとか立ち上がり、「ありがとうございます」と言いましたが、その男性は私を見ることもなく、無視して車に乗って行ってしまいました。助けてくれたと思ったけど、単に私の原付が邪魔だったようです。
私は顔や腕から血を流しながら、道路端の原付の近くに座り込みました。
「この怪我では運転して帰れないし、頼れる人もいないし、どうしよう......」
途方に暮れながら、目の前を走り去って行く車を何台もボーっと見ていることしかできませんでした。