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「原付で転び、道路に倒れたまま流血。後ろから来た車は、見て見ぬふりで私を避けていき...」(愛知県・40代女性)

福田 週人

福田 週人

2021.12.05 08:00

バイクや自転車で道路を走行中、滑って転倒してしまう──。

場合によっては命に係わる大怪我にも繋がるハプニングだ。後続の車にぶつかられる、といった二次被害も引き起こしかねない。

愛知県に住む40代の女性読者・Yさんは10代のころ、まさにそんなハプニングに見舞われてしまった。

原付で転倒してしまい...(画像はイメージ)

ある日、原動機付き自転車で街中を走っていたとYさん。雨で道路が濡れて滑りやすくなっていたせいか、走行中に転倒してしまった。

痛みで立ち上がれない彼女を心配して停車してくれる人は誰もおらず、何台もの後続の車が、すぐそばを通り過ぎていく。

助けてくれた、と思いきや......

私が18歳だったころの話です。ある日、北名古屋市~名古屋市西区の辺りを原動機付き自転車で走っていたら霧雨のような小雨が降ってきました。

私は原付の前輪を滑らせ転倒。倒れた私のすぐ横を、後続の路線バスがけたたましいクラクションを鳴らしながら走り去って行きました。

ヘルメットは被っていましたが、バスのタイヤが通り過ぎたのは、倒れた私の頭のすぐ近くでした。

頭のすぐ近くをバスのタイヤが...(画像はイメージ)

その後も何台かの車が、倒れた私をよけながら、すぐ近くを通り過ぎました。

身体の痛みとショックでしばらく起き上がれないでいると、信号待ちになった一台の自動車から若い男性が降りてきて、転がっている原付を道端によけてくれました。

私もなんとか立ち上がり、「ありがとうございます」と言いましたが、その男性は私を見ることもなく、無視して車に乗って行ってしまいました。助けてくれたと思ったけど、単に私の原付が邪魔だったようです。

私は顔や腕から血を流しながら、道路端の原付の近くに座り込みました。

「この怪我では運転して帰れないし、頼れる人もいないし、どうしよう......」

途方に暮れながら、目の前を走り去って行く車を何台もボーっと見ていることしかできませんでした。

「ここに座ってるの危ない、少し待っててください」

しばらく膝を抱えて座り込んでいると、やがて作業着を着て自転車に乗った20~30代くらいの東南アジア系の男性が通りがかりました。

「あなたどうしたの! ケガ!? 転んだ? 車ぶつかった? 痛い? だいじょうぶ!?」
「あなたケガ!だいじょうぶ?」

彼はそう言って、私の顔、私の目をしっかりと見てとても心配してくれました。

私は彼に「原付で転んでしまいました」と事情を話すなり、涙があふれて止まらなくなりました。

「だいじょうぶ! ここに座ってるの危ない、少し待っててください」

彼は私にそう告げると、道路沿いにあった洋服店に助けを求めてくれ、そのお店の方が救急車を呼んでくれました。

作業服姿の男性が助けを呼んでくれた(画像はイメージ)

救急車が到着した時も彼は、車に乗り込んだ私に、

「救急車のお金ありますか? 病院のお金ありますか? 私あなたにお金あげます」

と声をかけ、財布から千円札を数枚出してお金を渡そうとしてくれたのです。

私は「だいじょうぶです。ありがとうございます。お金はあります」と答えて、病院に向かいました。

「どうかたくさんの手が差しのべられるように」

病院に運ばれ、無事に治療を終えた後に、ようやく彼の名前も連絡先も聞いていない事に気付きました。

後日、救急車を呼んでくれて、私の原付も保管してくれていた洋服店にお礼に伺ったのですが、あの外国人男性の事は全くわからないという事でした。

18歳の私は、事故でケガをしても他人は見て見ぬふりをするんだな、と社会の現実を知りました。

あの時唯一、声をかけて助けてくれた彼に、きちんとお礼を言えていない事がずっと心残りです。

あの時は助けてくださって、本当にありがとうございました。あれから25年以上経ち、私も人の親になりました。あの事故でできた左腕の傷跡の話は子供にも話しています。

先日、子供と一緒にいた時に、自転車で転倒した高齢の方を見かけ、起き上がるのを他の方とお手伝いしました。

相変わらず見て見ぬふりの人も多い世の中ですが、この地球のどこかにいる誰かが何か困った時、どうかたくさんの手が差しのべられるようにと心から祈っています。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

地獄に仏――そんな言葉が思い浮かぶエピソードだ。

皆さんにも、トラブルやピンチに襲われた際、親身になって助けてくれた人はいるだろうか。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、エピソードを体験した時期・場所、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのかなど、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別、職業を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※なお本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)

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