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犬のリードの黄色リボンには「意味」がある 「イエロードッグプロジェクトジャパン」代表に想いを聞いた

大久保 歩

大久保 歩

2021.11.18 21:00

散歩している犬のリードに、黄色いリボンが付いているのを見たことはあるだろうか。

実はこれ、「その犬に近づかずそっと見守ってね」というサイン。「イエロードッグプロジェクト」という活動として推奨されている。

これをわかりやすく紹介した4コマ漫画を、2021年11月1日にツイッターユーザーのネコロス(@youyakuya)さんが投稿し、ツイッターで大きな話題になった。

ネコロスさんのツイートより(編集部でトリミング)

1コマめ、親子らしき2人が「可愛いわんこねぇ」「ボクさわってくる!」と会話している。

しかし、犬のほうは「ドキッ」として不安げ。トラウマ訓練中のようだ。

ネコロスさんのツイートより(編集部でトリミング)

2コマめでは、犬を連れた飼い主が「あらおともだち」と言いながら近づいてくる。連れられている犬も舌を出して楽しそうだが、対照的に、もう片方の犬は「ビクッ」として怯えている。この子は「治療中」かつ「臆病」でもあるようだ。

知名度はまだまだ?

ネコロスさんのツイートより(編集部でトリミング)

実は、この白い犬のリードには黄色いリボンが付いていた。「イエロードッグプロジェクト」に参加している印であり、「近づかずそっと見守ってね」という意味のサインである。

ネコロスさんのツイートより(編集部でトリミング)

周りがこのリボンの意味を知っていれば、飼い主は毎回注意したり、犬を遠ざけたりする必要がなくなるというわけだ。

この漫画といっしょにネコロスさんは、

「イエロードッグプロジェクトを昨日はじめて知りました。広まればええなと思います」

と、呟いている。

実は記者も、犬を飼っているのにこのプロジェクトのことはまったく知らなかった。まだ知名度はあまりないのだろうか。

スウェーデンで始まった活動

「イエロードッグプロジェクト」は、12年6月にスウェーデンで始まった。その創設者、Eva Oliverssonさんが運営する非営利団体「Gulahund Yellowdog」の公式サイトによると、病気や怪我、また年をとっているなどの理由で神経質になっている犬が安心できる距離を保つために、リードに黄色いリボンなどを付けることを推奨している(記者が翻訳)。

飼い犬が病気や怪我でいつも以上に神経が過敏になっているときなどに、黄色いグッズをつけていれば「犬から十分に距離をとってほしい」というメッセージを、周囲に伝えられるというわけだ。

知らない人から距離をとりたい犬も(画像は「いらすとや」より)

日本では「イエロードッグプロジェクトジャパン」として、セキュリティや通信関係の工事等を行う企業「REGOLITH」(豊島区)が、「黄色いグッズ」の意味をより多くの人に広める活動を行っている。

Jタウンネット記者は17日、プロジェクト代表の多胡亜美さんに詳しい話を聞いた。

同プロジェクトが無償配布しているポスター(画像はREGOLITH公式サイトより)

主な活動として行っているのは、全国の動物病院やドッグカフェなどを対象にした、黄色のリボンを着けた犬にどのような配慮が必要か説明するポスターの配布。ツイッターやインスタグラムも活用し、より多くの人にプロジェクトを知ってもらえるように努めている。

もともとはスウェーデンで始まった活動を、多胡さんが日本でも始めようと思ったのはなぜだろう。

「しつけがなっていない」という誤解も...

「きっかけは、うちの犬がイエロードッグになってしまったことでした。
チャコちゃんというミックス(11歳・メス)を実家で飼っているのですが、その子が病気になり、散歩中に他の人に出くわすとものすごい勢いで吠えたり、震えたりするようになってしまったんです。
だから今も黄色いリボンをリードにつけてお散歩しているんですが、その意味を知らない人も多かったので、もっと広まってほしいなと思って始めました」(多胡さん)

21年2月に愛犬・チャコちゃんが病気になったのをきっかけにプロジェクトをスタートし、4月にはインスタグラム(yellowdogprojectjapan)、7月にはツイッター(@yellowdog_111)のアカウントを開設した。

多胡さんは同プロジェクトについて、犬を飼っている人以上に、その周囲の人たちにこそ知ってほしいと強調する。

飼い主だけでなく周囲も黄色いリボンの意味を知っていないと、単なるオシャレと思われてしまうかもしれない。それどころか、怯えて激しく吠える様子を見て「しつけがなっていない犬だ」と白い目で見られてしまうこともあるという。

黄色いリボンを付けてお散歩中のチャコちゃん(公式インスタグラムより)
「ひと口にイエロードッグと言っても、その程度にはすごく幅があるし、見た目ではわかりません。だから、黄色いグッズを身に着けている子がいたら、『何か(人に近づけない理由が)あるのだろうな』と想像してそっと見守ってあげてほしいです」(多胡さん)

活動の成果もあるのだろう、多胡さん自身も「多くの人がプロジェクトについて知ってくれるようになってきている」と感じることが最近多いそうだ。公園をチャコちゃんと散歩していると、「そのリボンはなんですか?」と、興味を持ってくれる人もいるのだとか。

もしも街を歩いていて、黄色いリボンなどをリードに付けている犬をみかけたら、遠くから優しく見守ってあげよう。

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