猫じゃらしならぬ「亀じゃらし」だ...! デッキブラシを追いかけるウミガメにほっこり
あるウミガメの姿を映した動画がツイッター上で話題となっている。悠々自適に水中を泳ぐ姿が印象的なウミガメだが、映っているのはちょっと意外な行動だ。
動画を投稿したのは、三重県紀宝町にある「道の駅紀宝町ウミガメ公園」。ここは物産館やお食事何処のほか、ウミガメが泳ぐ姿を間近で見ることができる「ウミガメハウス」が設置された特徴的な道の駅だ。
2021年9月22日、道の駅紀宝町ウミガメ公園が公式ツイッターアカウントでウミガメのプール掃除の様子を投稿した。
「この水槽の掃除が1番楽しいです。」
そうコメントが添えられた動画には、掃除ブラシとじゃれつくウミガメの姿が映っている。
この投稿には29日朝時点で21万3000件のいいねがつくほど、多くのツイッターユーザーの関心を集めた。
「癒される...」
飼い主と嬉々として遊ぶ犬や猫さながら、ブラシの行く先を楽しそうに追いかけるウミガメ。なんともほっこりする一コマにツイッター上ではこんな反応が寄せられている。
「癒される...つい追いかけてしまう亀さんめっちゃかわいい」
「海ガメが猫の様にじゃれてて可愛い」
「デッキブラシの先端を食べ物だと思って追いかけるのかな。だとしたら、海洋などでゴミをポイ捨てちゃいけないっていうのが実感できます」
なかなか身近で見ることはなかったが、ウミガメってこんなに可愛いのか......。思わず時を忘れて動画を見続けてしまいそうだ。
Jタウンネット記者が道の駅紀宝町ウミガメ公園に取材を申し込んだところ、28日、ウミガメ飼育員の伊藤柊也さんからの返答があった。
動画に登場しているのはアカウミガメの「だんご」。体の色がみたらし団子のようだったためそう名付けられた。活動的な性格の5歳のウミガメだ。
「見慣れないものやエサだと思ったものにとりあえず噛みついて、エサか確認しているのだと思います」
ブラシを追う姿をそう分析する伊藤さん。アカウミガメは甲殻類や貝等を主食としているとのことで、ブラシを食べることができるか確認していたようだ。
道の駅紀宝町ウミガメ公園は、地元の漁師と協力し、定置網に掛かって衰弱したウミガメを保護して海へ帰す活動を行っている。「保護したカメが海へ帰っていくところや飼育中のカメの成長を見れるところ」がウミガメ飼育の楽しいところだと伊藤さんが教えてくれた。
「今回の動画でカメについて少しでも興味を持っていただければ嬉しいです」(伊藤さん)
同駅は三重県緊急事態宣言延長に伴い、9月30日まで全館休業中。開館情報は公式サイトでもチェックできるため、ぜひ機会を見つけてウミガメに会いに足を運んでほしい。