あんなに安かったのに、なぜ? 今や唯一の「旧3級品」...増税前に、沖縄限定たばこ「うるま」の歴史を振り返る
たばこのフィルターが、アレとソックリ...?
「うるま」を開封すると、ほんのりバニラっぽいシガレットの匂いが漂った。
フィルター部分には、タツノオトシゴが金字でデザインされ、かわいい。
どこか、「ロングピース」にも似ているような。あちらは鳩がオリーブの葉を咥えているデザインであるが......。
白い巻紙に、白いフィルター。長さはロンピーよりも2ミリ程度短いようだ。
タールは17ミリなので、ちょっと「重め」だ。
火をつけると、香ばしい香りが口の中に広がる。ガツンと濃いたばこである。
沖縄ご当地たばこというくらいだから、てっきり南国の爽やかなフレーバーかなと思ったが、2口、3口と吸っても、やっぱり味の濃いたばこ。ロンピーはタールが21ミリだが、そちらよりキツイ気がする。
蒸し暑い沖縄で、泡盛を飲みながら味の濃いツマミを食べて......、その後吸いたくなる......、そんなたばこだった。
ちなみに、この「うるま」も21年10月の増税で530円に値上がりする。
参考までに、以下に筆者がまとめた「うるま」の販売価格の推移を記しておく。
72年...60円(専売公社として販売した年)
75年...80円
80年...100円
83年...120円
86年...140円
98年...160円
03年...180円
06年...190円
10年10月...250円
14年4月...260円
16年4月...290円
17年4月...320円
18年4月...360円
19年10月...450円
20年10月...500円
(06年までは「たばこパッケージクロニクル」巻末を参照。それ以降の価格は筆者が調査した)
いろんなたばこを吸い比べてみるのは楽しいが......いまやけっこう、贅沢な遊びになってしまったようだ。