流れおちる醤油をカラシでガード! 崎陽軒社長オススメの「シウマイ弁当」の食べ方、実践してみたら...
駅弁の王道・崎陽軒の「シウマイ弁当」。
横浜名物の「シウマイ」をメインに、から揚げ、厚焼き玉子、カマボコ、アンズ......など、色とりどりのオカズがぎっしり入った、ボリュームたっぷりのお弁当だ。
このシウマイ弁当のいっぷう変わった食べ方が、ツイッターで注目を集めた。
付属のカラシでシウマイそれぞれに輪を描き、その中にしょう油を入れる。こうすることで、シウマイにしょう油をたっぷりつけて食べられるらしい。
Jタウンネット記者は、実際にこのやり方でシウマイ弁当を食べてみることにした。
はたして、そのお味は......。
カラシがガツン!
この食べ方は、同人サークル「食べ方学会」が頒布している同人誌「食べ方図説 崎陽軒シウマイ弁当編」で紹介されている。
取材に応じた食べ方学会の代表・市島晃生さんによると、シウマイの上にカラシで輪を書くという方法は崎陽軒の3代目社長・野並直文さんに取材して教えてもらった食べ方。
横浜出身の筆者は、これまでに数えきれないほどシウマイ弁当を食べてきたが、このやり方は完全に初耳だった。いつもは、しょう油を容器からシウマイに2、3滴たらし、カラシは気分によってつけたりつけなかったりというスタイルだ。
さっそく、カラシで輪っかを作ってみよう。
市島さんに教えてもらったコツは、
「辛子で円を書いている途中で辛子がなくなりそうになるので、その配分に気を付けること。
あとしょう油を辛子の輪の中に入れる時に、雑になると辛子の堤防が崩壊して外に溢れるので慎重に。
しょう油を入れることに成功しても、口に運ぶ際に溢れることがあるので、焦らない」
その言葉に従って、慎重に、カラシで輪を描いていくと、たしかにカラシの量がギリギリで、最後のシウマイに到達する頃には無理やり絞り出す必要があった。
そして、輪の中にしょう油を垂らすと......。
なんと、輪っかの外へしょう油がはみ出してしまった......。
「雑になると辛子の堤防が崩壊して外に溢れる」と言われていたのに......。
しょう油を入れる前に、輪が途切れている箇所はないか、カラシの堤防は十分な高さになっているかを確認したほうが良さそうだ。
気を取り直して、実食だ。
食べ方を変えると、食べ慣れている味もよりおいしく感じるのだろうか。
いちばんきれいにできた1個を口に運ぶと......想像以上に、カラシがめちゃくちゃ効いていた。辛いものが苦手な人には刺激的すぎる食べ方かもしれない。
あるいは、カラシで輪を描く技術を磨いていけば、しょう油とカラシがちょうどよいバランスで楽しめる完ぺきなカラシ堤防を作れるようになるかも......?
2021年6月9日現在、「食べ方図説 崎陽軒シウマイ弁当編」は1~4巻まで発行されている。
筆者が実践した「シウマイにタレをたっぷりつける食べ方」が収録されているのは、第1巻。
市島さんは今回、シウマイ弁当の食べ方がツイッターで話題を呼んだことについて、
「誰もが話したくて仕方ないはずのシウマイ弁当の食べ方を、こうしたブームをきっかけに、皆がネット上でワイワイ話し合うのは楽しいです。
『何も考えずに食べてた...』という人も、『自分はどうだろう』と自らの食べ方を見つめ直すきっかけになったら、と。
こうした食べ方発言の中に、我々の知らない新しい食べ方があったりもするので、それを発見するのも面白いです」
と、コメントした。
同誌はネット通販でも購入できるため、気になる人はチェックしてみてほしい。