これが新しい「ほう・れん・そう」? ブラック企業から「脱兎」のごとく逃げるTシャツに反響
報告・連絡・相談の頭文字をまとめて、「ほうれんそう」という。
この言葉、社会人なら一度は耳にしたことがあるだろう。仕事を円滑に進めるうえで必要なスキルだ。
そんな「ほうれんそう」をもじったTシャツが、ツイッターで注目を集めている。
鳥獣戯画風のコミカルなタッチで、ウサギさんとカエルさんが描かれている。
なんだかウサギさんが、ぐうたらしている。
上司っぽいカエルさんが、仕事を振ってもプイッ。
寝転んで、スマホ弄り?
かと思えばカバン片手に、引き留めるカエルを目にも入れずじゃあねのポーズを決め込んでいる。
そんな一連の行動に添えられているのは、
「放置」「連休」「早退」
という「理想的」とされる社会人の態度からは、かけ離れた言葉たち(連休は、大切だけども...!)
これぞ新しい「ほうれんそう」(?)。Tシャツを着ているのは、ツイッターユーザーのKenji.Kさんで、職場にも着て出社したという。
ツイッターには、
「こんな人生がいい」
「このホウレンソウ最高やなwww」
「これとても良い欲しい」
といった反応が寄せられている。
デザインの意図は...?Jタウンネット記者は、Tシャツをデザインした倉戸みと(@mitragyna)さんに詳しい話を聞いてみた。
ブラック企業での体験を元に...
まずは、Tシャツを着ている投稿者のKenji.Kさんに6月3日、職場での周囲の反応を聞いてみた。
「職場でも途中の道でもニヤッとされますが、かまったら負けとでも思われたのかそれ以上の反応はなかったですw」
Tシャツ自体の着心地もよいそう。鳥獣戯画展に足を運んだあと、オリジナルグッズ販売サイト「SUZURI」で見かけ、購入したという。
このTシャツをデザインしたのは、クリエイターの倉戸みと(@mitragyna)さん。商品名は、「ほうれんそう(和風)」で、販売サイトには「ブラック企業で生き残るための『ほうれんそう』を胸に刻みました」とある。
倉戸さんは、この他にも「サボりたいときに着るやつ」や「しゃちくのえほん」、骨格標本マスクなど、様々なアイテムを製作。その作品群は、SNS上で注目を集めている。
「ほうれんそう」Tシャツのデザイン、その源流は倉戸さん自身の14年の投稿までさかのぼる。
ウサギさんが、ぽけーっとしている。
電話が鳴っても「しるか」。
朝は職場に「きょうもやすみますんで」。
出勤した日は「おさきですー」。
このイラストを「ほうれんそう掛け軸」として鳥獣戯画風に描きなおし、印刷すれば組み立てられるペーパークラフトとしてSNS上に配信したという。
――改めて、デザインは何を表しているのですか?
「ブラック企業で『報告・連絡・相談』が機能していないという体験から、『じゃあ、ブラック企業で生き残るためには何が必要か?』と考えたときに『放置・連休・早退』くらい『気楽に考える必要があるのでは?』と思い至り、イラストにしてみました。
ブラック企業からは『脱兎』のごとく、逃げましょう」
掛け軸風のペーパークラフトを配信する際に、水墨画風に描きなおしたところ「デスクに飾るだけじゃなくて、Tシャツにして着たい」という要望があった。それに応えTシャツにしたという。
――どんな人にオススメするTシャツでしょうか。いわゆる「社畜」向け...?
「生きるのがしんどくてユーモアを必要としている方の、気分転換のきっかけにして頂けたら幸いです」
――Tシャツには「素敵」「欲しい」という声が寄せられています。反響への感想を聞かせてください。
「ありがとうございます。これからも心が元気になれるような、ユニークで面白いものをたくさん作っていきますので、ご期待下さい!」