「さすが下関」と言わざるを得ない... ホテルの天井を見上げたら、フグの大群がぶら下がっていた
「県外のお客様にも知っていただきたい」
下関グランドホテルは2021年で51周年を迎えた。
衛藤総支配人によれば、このフグのシャンデリアが設置されたのは、1989年に全館リニューアルを行ったときのことだ。
「当時の社長が、下関の名物であるフクを県外のお客様にも広く知っていただきたい、ということで設置したと聞いております。
当初は、本物を泳がせようとの案もあったそうなのですが、フクは大変臆病な生き物で、毒性もあるため、安全面などを考慮し、シャンデリアにぶらさげることにしたそうです」(衛藤総支配人)
ちなみに、下関では福とかけてフグのことを「フク」と呼ぶそうだ。このシャンデリアもたいそう縁起の良いものなのだろう。

手吹きのびいどろで作られているというフグたちは、波状に配置されている。
「ロビーから見上げていただくと、まるでフクが泳いでいるように見えるデザインとなっております」
と衛藤総支配人。また、ホテルの2階からはフグの姿を真横から見ることができるそうだ。

シャンデリアは2つ設置されており、それぞれに泳いでいるフグの数は76匹。あわせて152匹が泳いでいる。衛藤総支配人によれば、
「実は今までに何匹か落ちてしまっていて、現在の数となっております」
とのことだった。
なお同ホテルでは、お手洗いにフグのイラストがあったり、ルームキーにフグのイラストが描かれていたりと、他にもフグに出会える場所があるそうだ。

今回、フグのシャンデリアが話題になったことについて、衛藤総支配人はこう語った。
「コロナ禍で旅行もなかなかできず、嫌なことも多い世の中ではございますが、下関では福を呼ぶ存在とされているフクの話題で、皆さまにもどうか福が舞い込みますように、との思いです。
今すぐに、というわけにはいかないかもしれませんが、感染状況が落ち着いた際にはぜひ当ホテルのシャンデリアをごらんにいらしてください」