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「さすが下関」と言わざるを得ない... ホテルの天井を見上げたら、フグの大群がぶら下がっていた

井上 慧果

井上 慧果

2021.05.12 11:00
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あまりにも下関らしすぎるシャンデリアが、ツイッターで注目を集めている。

それは、関門海峡の目の前にたつ「下関グランドホテル」の館内に吊られている。下関といえばフグの本場として有名だが、一体どんなシャンデリアなのか。

早速、ご覧いただこう。

これは、ツイッターユーザーの「豊かな川」(@tanoweeey)さんによる2021年5月4日の投稿だ。立派なシャンデリアにぶらさがっているフグ......。なんとも斬新なデザインだ。

フグがいっぱいいる(画像は豊かな川@tanoweeeyさん提供)
フグがいっぱいいる(画像は豊かな川@tanoweeeyさん提供)

このまさに下関らしいシャンデリアに対し、ツイッターでは

「さすが下関」
「フグがこんなにエレガントだったなんて」
「これはステキ」
「すごいありがたみある...」

といった反応が寄せられている。

Jタウンネット記者が7日、投稿者の「豊かな川」さんに話を聞いたところ、これを撮影したのは20年7月。同ホテルに素泊まりで1泊した「豊かな川」さんは、友人がチェックアウト手続きをしている間、ロビーの周りを探検し、このフグたちを発見。

「こちらのホテルの利用は初めてでしたが下関の街自体は何度も訪れたことがあったので、フグモチーフのものがたくさんあることは知っていましたが、流石にシャンデリアになっているのには驚きました。
バブリーなフグの姿にいくらフグの街下関と言えどやりすぎでは?と思いつつ、すぐにカメラで撮影し、手続きを終えた友人に早速照明を見せたのを覚えています」

と当時を振り返った。

どうしてこのようなユニークなデザインのシャンデリアが誕生したのだろうか。

Jタウンネット記者は10日、下関グランドホテルを取材し、衛藤英成総支配人(「衛」は旧字体が正式表記)に話を聞いた。

「県外のお客様にも知っていただきたい」

下関グランドホテルは2021年で51周年を迎えた。

衛藤総支配人によれば、このフグのシャンデリアが設置されたのは、1989年に全館リニューアルを行ったときのことだ。

「当時の社長が、下関の名物であるフクを県外のお客様にも広く知っていただきたい、ということで設置したと聞いております。
当初は、本物を泳がせようとの案もあったそうなのですが、フクは大変臆病な生き物で、毒性もあるため、安全面などを考慮し、シャンデリアにぶらさげることにしたそうです」(衛藤総支配人)

ちなみに、下関では福とかけてフグのことを「フク」と呼ぶそうだ。このシャンデリアもたいそう縁起の良いものなのだろう。

泳いでいるみたい?(画像は豊かな川@tanoweeeyさん提供)
泳いでいるみたい?(画像は豊かな川@tanoweeeyさん提供)

手吹きのびいどろで作られているというフグたちは、波状に配置されている。

「ロビーから見上げていただくと、まるでフクが泳いでいるように見えるデザインとなっております」

と衛藤総支配人。また、ホテルの2階からはフグの姿を真横から見ることができるそうだ。

真横から見られる(画像は下関グランドホテル提供)
真横から見られる(画像は下関グランドホテル提供)

シャンデリアは2つ設置されており、それぞれに泳いでいるフグの数は76匹。あわせて152匹が泳いでいる。衛藤総支配人によれば、

「実は今までに何匹か落ちてしまっていて、現在の数となっております」

とのことだった。

なお同ホテルでは、お手洗いにフグのイラストがあったり、ルームキーにフグのイラストが描かれていたりと、他にもフグに出会える場所があるそうだ。

ルームキーもフグに(画像は下関グランドホテル提供)
ルームキーもフグに(画像は下関グランドホテル提供)

今回、フグのシャンデリアが話題になったことについて、衛藤総支配人はこう語った。

「コロナ禍で旅行もなかなかできず、嫌なことも多い世の中ではございますが、下関では福を呼ぶ存在とされているフクの話題で、皆さまにもどうか福が舞い込みますように、との思いです。
今すぐに、というわけにはいかないかもしれませんが、感染状況が落ち着いた際にはぜひ当ホテルのシャンデリアをごらんにいらしてください」
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