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さすが金物の町 燕三条で「鉄の味」がするアイスが爆誕→職人も「工場の味がするね」

松葉 純一

松葉 純一

2021.04.25 08:00
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世の中にはいろいろなアイスクリームがあるが、まさか......というようなアイスが誕生し、ツイッターで話題となっている。

鉄の味がする、「燕三条鉄アイス」だ。

燕三条鉄アイス(画像提供:プラスワイズ)
燕三条鉄アイス(画像提供:プラスワイズ)

燕三条といえば、新潟県にあるJR東日本の上越新幹線と弥彦線の駅名。作業工具、刃物といった金属製品や、洋食器など「金物の町」として、古くから有名な三条市と燕市の名前を冠したことでも知られている。

その燕三条で生まれた鉄アイスとは、いったい何だろう?

Jタウンネット記者は、2021年4月22日、「燕三条鉄アイス」を企画した株式会社プラスワイズ(新潟県三条市)に取材した。

職人さん「工場の味がするね」

燕三条鉄アイスのフタ(画像提供:プラスワイズ)
燕三条鉄アイスのフタ(画像提供:プラスワイズ)

Jタウンネット記者の取材に電話で答えたのは、プラスワイズの常務取締役・芳賀聡さんだった。

「コロナ禍で観光客の数もめっきり少なくなってきた燕三条の町に、なんとか元気を取り戻したいというのがきっかけでした。弊社にインターンに来てくれている学生さんたちのアイデアや熱意が実を結んだものです」(芳賀常務)

燕三条地域のお土産は、従来から「金物のまち」のイメージが強かったため、食のイメージがやや弱かったという。観光客に地域の「おいしい農作物・加工品・料理」をより知ってもらい、「金物」と「食」の懸け橋になりたいという思いから、食品の開発に着手したそうだ。

「弊社は、農業資材を中心にネット販売を行っていますが、重要な顧客である農家様を応援するため、食品のブランドを立ち上げ、力を入れようとしていたところでした」(芳賀常務)

それが、「ChillFull―ちるふる―」という新ブランドだ。

プラスワイズ常務取締役・芳賀聡さん(画像提供:プラスワイズ)
プラスワイズ常務取締役・芳賀聡さん(画像提供:プラスワイズ)

今回の開発コンセプトは、「食べる工場見学」。

観光客に「金物」にちなんだ食品を食べてもらい、「旅の良い思い出」を作ってもらおうというものだ。

燕三条の人気観光である「工場見学」を、味わってもらいたい――。

そこで生まれたのが、鉄粉をふるったミルクベースの「燕三条鉄アイス」だ。ほのかな鉄味と、シャリシャリとした竹炭と、氷の繊細な食感が特徴である。

日本ジェラート協会が認定するジェラートマエストロ・佐久間康之さんの手による逸品だ。

黒い竹炭の中に、食品用の鉄粉を混ぜているそうだ。1日の鉄分補給推奨量の5分の1程度だというから、鉄分補給効果はないかもしれないので、あまり期待はしない方がいいだろう。

「当地の職人さんが、工場の味がするね、とおっしゃいましたね。鉄棒を思い出すと言った方もおられます」と芳賀さんは苦笑する。口元に含むと、かすかに鉄の風味が感じられるそうだ。

「燕三条鉄アイス」は、4月24日から、ジェラートマエストロのいるお店、JAにいがた南蒲の農産物直売所ただいまーと「Gelateria COCO」で販売される。ご当地アイスクリームが好きな人、鉄分が不足気味の人は、いかがだろう。

「近い将来、ネット通販でも販売したいと考えています」と芳賀さんは胸を張る。プラスワイズの新ブランド「ChillFull―ちるふる―」にも注目だ。

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