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もはや歴史的資料? 現役の「ダイヤル式電話」体験コーナーに反響「展示物扱いなのか」「なんちゅう時代や」

井上 慧果

井上 慧果

2021.04.18 11:00
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昭和の象徴的存在のひとつともいえる、ダイヤル式の電話。

最近ではめっきり姿を見なくなってしまっているが、子どもの頃は当たり前のように使っていたという読者も多いかもしれない。

そのダイヤル式電話が「体験」できる場所があるとツイッターで話題となっている。

これは、ツイッターユーザーのじゃむ猫(@jamnekodd)さんによる2021年4月11日の投稿。

ダイヤル式電話......、昔のドラマや映画ではよく見たことがあるものの、平成生まれの筆者は触ったことがない。

使い方もなんとなくしか知らないので、一人で電話をかけることはできないだろう。令和の世を生きている今の子どもたちでは、その姿すら見たことがないという子の方が多いかもしれない。

この投稿に、ツイッターでは

「ピンク電話懐かしいです ダイヤルが戻るときのジィ~~~~っていう音が好きでした」
「ダイヤル式ピンク電話...展示物扱いなのか...」
「まじかよwwなんちゅう時代や」
「受話器の重さとかいろいろ新鮮に感じるんでしょうね...」
「やりたいやりたい」
「もはや、公衆電話さえ知らん人間がいる時代だからなぁ...」
「そもそも子供と一緒に来た大人はダイヤル式の電話のかけ方がわかるのだろうか」

といった反応や、中には

「今も我が家で現役です」

といった声も意外と多く見られた。

「昔の電話を体験してほしい」

12日、Jタウンネット記者が投稿者のじゃむ猫さんに話を聞いたところ、ピンクのダイヤル式電話の写真を撮影したのは11日のこと。特別展「渋沢栄一と江東」を見るために訪れた中川船番所資料館(東京都江東区)で発見したという。

「渋沢栄一展を見に行った帰り際にピンク電話に気づいて、まだ使ってるのかと懐かしく感じて近寄ってみたら、『電話体験』という初めて見る言葉があって興味をひかれました。

ちょうど館内で昭和の暮らし展もやっていて、懐かしい日用品がいろいろとあったのですが、見かけなくなったとはいえ、まだ普通のものという認識だったダイヤル式の公衆電話もこういうフリップを添えられるような展示物に準じた扱いなのかと軽い衝撃を受けました。
受付の方に外につながる現役の公衆電話か確認したら、携帯にかけると10円ではすぐ切れますよと親切に説明までしてくれました」

とじゃむ猫さん。

この電話や「体験ができます!」という案内が添えられるようになった経緯を知るべく、記者は13日、中川船番所資料館を取材した。

同館の担当職員によれば、ここにはもともとカード式の公衆電話が置かれていたが、19年ごろにピンクのダイヤル式電話に替わったという。その経緯については、

「お子さんがいらっしゃることも多いので、せっかくなら昔の電話を体験できるといいな、という思いでこの施設を運営している財団の他の施設からピンク電話を譲り受け、展示と実用を兼ねて設置しました」

と説明。「電話体験」の案内も、設置と同時に掲示しはじめた。

「もっとも、今のお子さんからすればカード式の公衆電話も昔の電話かもしれませんが......」と担当者。

確かに、今は公衆電話自体が珍しいのでどちらも「珍しい体験」になってしまうかもしれない......。時代の流れの速さに震えてしまう。

10円でかけられる(画像はじゃむ猫@jamnekoddさん提供)
10円でかけられる(画像はじゃむ猫@jamnekoddさん提供)

このダイヤル式電話に興味を持つ子どもはやはり多いようで

「小学生ぐらいのお子さんが、特に用事があるからというわけではなく『やってみたい!』ということで、お父さんやお母さんと一緒にかけている姿をよく見かけます」

とのこと。プッシュホンやスマートフォンが主流となっている現代の子どもたちにとって、きっと貴重な体験になっていることだろう。

今回、このダイヤル式電話と「体験」の掲示がツイッター話題となっていることは「知らなかった」という担当者は

「(話題となっていることに対し)まさか、という感じです。展示している資料の中でも、特に皆さんに向けてPRしているものではないので、とても大きな反響をいただいていると聞いて驚いています。とても嬉しく思います。

当館は、江東区の『昔』を紹介している施設ですので、ダイヤル式電話だけではなく他にも色々な道具や資料が展示されています。ぜひそちらもあわせて興味を持っていただいて、足を運んでいただければと思います」

とコメントした。

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