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可愛すぎる「カービィのえきべん」が話題 でも、なんで岡山?メーカーに取材すると、厳しい現実が明らかに...

井上 慧果

井上 慧果

2021.02.14 20:00
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なぜカービィが「岡山駅の駅弁」に?

Jタウンネットが1月19日、投稿者の高山さんに話を聞いたところ、この「カービィのえきべん」を見かけたのは1月17日。

1月7日から20日まで、京王百貨店 新宿店(東京都)で開催されていた「元祖 有名駅弁と全国うまいもの大会」の会場でのことだったという。

実は高山さんのお目当ては別のお弁当で、そのときはこの「カービィのえきべん」は購入しなかったそう。しかしその見た目の可愛さに思わず写真を撮影したとのことだった。

Jタウンネットはこの駅弁の詳細を知るべく、製造販売元の三好野本店にも話を聞いた。

岡山駅の駅弁(画像は高山@tokidol548さん提供、編集部で一部トリミング)
岡山駅の駅弁(画像は高山@tokidol548さん提供、編集部で一部トリミング)

同社の営業担当者によれば、「カービィのえきべん」の販売を開始したのは2019年9月。

「9月13日から16日まで4日間、東京駅でカービィ東京イベントを実施し、9月17日から30日までの2週間、東京駅駅弁屋『祭』にて先行発売をさせていただきました」

とのこと。

また、企画の経緯については

「毎年カービィのイベントが名古屋・東京・大阪で開催されており、当初はそれの限定コラボ企画としてお話をいただきました。
ですが、名古屋会場でプレス発表した際に反響が大きかったこともあり、一般販売するようになりました」

とする。

可愛くて美味しそう(画像は三好野本店公式ウェブサイトより)
可愛くて美味しそう(画像は三好野本店公式ウェブサイトより)

同社のウェブサイトによると、駅弁の中身は

「チキンライス、薄焼き玉子、ハンバーグ(デミグラスソース)、星形人参、彩り野菜のコンソメ煮、鶏の唐揚げ、ポークウインナー、スモークポテトサラダ(いぶりがっこ入り)」

となかなかのボリューム。見た目だけでなく、お腹も満足できそうだ。

しかし、駅弁大会では、「カービィのえきべん」は岡山駅の駅弁として販売されていた。

いったいなぜなのか。岡山とはあまり関係がなさそうだが......。

岡山県民と思われるツイッターユーザーからも

「うちの県何かカービィにゆかりがあったっけ...」

という声が上がっている。

疑問に思い尋ねると、三好野本店が岡山県の会社であるからだ、と回答があった。

担当者は、

「(「カービィのえきべん」が岡山駅の駅弁であることに)違和感を感じられるのは当然だと思いますが、まず駅弁として販売するためには『販売している駅名』が必要です。
そのとき製造メーカーの地元駅で登録をしていませんと、弊社が販売したくても発注が止まった時点で製造中止せざるを得なくなります。
たとえば、東京駅で販売していただくには、駅構内で売店を運営している東日本フーズ様とか東海キヨスク様等から発注をいただき、納品させていただく流れとなります。ですから、発注が止まれば弊社の駅弁は納品できなくなり、そうなりますと販売をしていないのに『東京駅の駅弁』とは名乗れなくなるのです。

しかし『岡山駅の駅弁』としていれば駅構内に弊社の直営売店がございますので、たとえ売れゆきが悪くても毎日販売を続けることができるため、『岡山駅の駅弁』を名乗ることができるということです。
東京駅では卸業者、岡山駅では販売業者であるというのが最も大きな違いになります。
ですから弊社は他におしりたんてい弁当やガチャピン・ムック弁当など計8種類のキャラクター弁当を製造・販売しておりますが全て『岡山』の駅弁です」

と説明。

なるほど、一見岡山とは無関係に思える「カービィのえきべん」が岡山県のものだったのは、こういう理由だったのか。

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