鮮やかな水草、湧き水のせせらぎ... 小川の中を撮影した映像が話題「見てるだけで涼しくなった」
全国各地で最高気温が35度を超える、猛暑日が続いている。生命の危険を感じるほどの酷暑だ。
そんな中、いかにも涼し気な映像がツイッターに投稿され、注目を集めている。
とある小川の中を水中撮影した約1分の動画である。
ツイッターユーザーのかれっくす(@Carex_minima)さんが2020年8月18日、「魚たちに道案内されてる気分でした」というコメントを添えて投稿した。
ゆっくりと水の中に入ったカメラは、水がたてる音を拾いながら水草の間を進んでいく。小さな魚たちがぴょこぴょこと前方を泳いでいき、まさに道案内してくれているようにも見える。
このツイートには、4万を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中(8月19日昼現在)。見た人からは、こんな感想が寄せられている。
「透明度めっちゃすごいですね」
「なんとも涼しい動画!...... きれいな緑。かわいいおさかなw イェーイ!!!」
「見てるだけで涼しくなった気がした」
Jタウンネット編集部は、投稿者のかれっくす(@Carex_minima)さんに詳しい話を聞いた。
「足元がひんやりしてて気持ち良かったです」
かれっくすさんがこの動画を撮影したのは、2020年の7月後半だったという。場所は、東海地方の湧き水が絶えない小さな河川。水は川底一面から湧いてるようで、水中から泡がプクプク出てきていたという。
かれっくすさんは、撮影時の様子をこう語った。
「まだ暗い早朝、朝日を浴びながら撮影しました。この動画では虫の音が聞こえてて涼しげな感じですが、この後クマゼミの大合唱が始まりました。胴長という全身長靴を履いているので、本体は汗だくですが、足元がひんやりしてて気持ち良かったです」
かれっくすさんは、1年ほど前に水中撮影を始めた。iPhone11を防水ケースに入れて撮影しているという。水中の映像を撮るコツを聞いてみると、
「iPhoneも防水ですが、そのまま沈めると壊れます。防水ケースも髪の毛などが挟まるだけで気密性がなくなってしまうので、前日にシリコン塗ったりメンテナンスなどをしています。
あとは、手元にあるカメラが、水中でどのように撮れているかを想像しながら、ブレないように、かつカメラが並行になるように慎重に動かしています。水が濁らないように撮影するため、ものすごくゆっくり動くことも重要ですね」
と教えてくれた。撮影している最中はどんな映像になっているかがわからないため、「撮影後、動画を再生したときに上手く撮れてると、とても嬉しいです」とのこと。
映像に映っているこんもりとした水草はミズハコベ、ちょっと大きなのはヤナギタデという種類の植物だそう。
水草と水草の間に、何も生えていない部分が残っている。映像を見た人の中には、水の中にも道がある、と驚く声もあった。川の中にこのような道があることは、よくあるのだろうか。
「たまたま水草が芽吹かなかった場所が水の通り道として残ったという状態だと思います。いまごろ現地では水草が成長してしまい、道はなくなってるのではないでしょうか。1年の数日、このタイミングにできた道にたまたま出会えたのは奇跡的だなと思いました」
かれっくすさんは「なごや生物多様性保全活動協議会」のメンバーで、東海地方の水草を見たり、育てたり、保全したりしている。そんなかれっくすさんにとっても、かなり貴重な体験だったようだ。
動画の続きが見たいという人のために、4K画質のロングバージョンがYouTubeにアップされている。小川の違った一面や、湧き立つ泡の音なども楽しめるそうだ。