ここは廃墟?いいえ、営業中の遊園地です 世界観が独特すぎる茨城の謎施設「ガマランド」とは
愛好家のため、あえてそのままに
そして、ガマランドのメインアトラクションとして作られたのが、「ガマ洞窟」という洞窟だ。このアトラクションは現役で、大人500円(小学生200円)で入場できる。
お化け屋敷のようなものらしいが、「お化けなんかもう、干からびちゃっていないから、ミステリーと迷路という感じで通ってもらってます」と桜井さん。電気はあまりついておらず、明るい外から入っていくとかなり暗く感じるそうだ。
「今の人は、暗いところを歩くっていうのがダメなのよね。どこ行っても明るくなってるから。だから手探りで、物を探して歩く。そういうことを少しでも養ってもらおうと思って。
だから、お化けはそんなにいないです。たまに出るかもわかんないけど」(桜井さん)
日常ではなかなか味わうことのできない感覚を体験し、リフレッシュしてもらいたいというのが洞窟の狙いらしい。お客さんにも不思議な雰囲気を味わえる、と喜ばれているそう。
かつては、遊具や滑り台などのアトラクションがあったが、残念ながら現在はガマ洞窟以外で遊ぶことはできない。
「古い遊園地だから、(遊具などを)直す方がいなくなっちゃったんですよ。直すにもお金もないんです。
みなさん古いのが良いんだって喜んでくれる人もいるから、そのまんまになってます」(桜井さん)
だから、昔のものがいい人はどんどんおいで下さい、と桜井さん。もし、遊具を直せるようになったとしても今の雰囲気を残したまま、ガマランドを続けていきたいと話す。
「たまに来る人が言うよ、『おばさん、ここを壊さないでおいてね』って。
大丈夫、お金がないから壊せないよって言うんだけど。
昔の雰囲気が喜ばれるみたいね」(桜井さん)
現在は新型コロナウイルスの影響もあり、ガマランドを訪れる人はかなり少なくなっているという。
状況が落ち着いて、安心して出かけられるようになったら、ガマランドでゆったりした時間を過ごしてみるのはいかがだろう。