ここは廃墟?いいえ、営業中の遊園地です 世界観が独特すぎる茨城の謎施設「ガマランド」とは
巨大ガマガエル像は元祖・ご当地キャラ?
21日、ガマランド運営する三井谷観光に電話し、ガマランドについて聞きたいと伝えると、
「そんな、つまんないもんだよー」
と言いつつも、オーナーの桜井雅子さん(72)が取材に応じてくれた。
桜井さんによると、ガマランドができたのは40年ほど前。1971年に先先代の社長(桜井さんの義父)が作った土産物屋と食堂に併設する形で、先代の社長(桜井さんの夫)が作ったものだという。
桜井さんは夫が亡くなった後、ガマランドの運営を引き継いで、守り続けているという。
「なんでガマかっていうと、筑波山はガマでしょ?
そこから名称をとったわけ」
と桜井さん。そう、筑波山といえばその美しさだけでなく、「ガマの油売り口上」でも有名だ。
「さあさ、お立ち会い。御用とお急ぎ出ない方は、ゆっくりと聞いておいで」
古典落語の題材にもなっているこの口上を、聞いたことがある人も多いだろう。
茨城県のウェブサイトによると、「ガマの油売り口上」は、江戸時代に傷薬として使われていた「ガマの油」を売り込むために、筑波山の麓の村で生まれた永井兵助(ながいひょうすけ)という男が思いついたものだと言われている。
現代では、筑波山の伝統芸能として、茨城県つくば市の認定地域文化財にもなっている。
先代の社長がガマランドを作ったのは、この筑波山のガマを、分かりやすくアピールするためだという。
「うちの(先代の)社長がね、ガマガマって言っても何にもなくてしょうがないだろ、って。それで、ガマの象徴をあそこに建てようっていうわけ。
だから、各県のキャラクターっていうの?くまモンとか、そういうのは最近のもので、うちの社長はずっと前にそういうことを考えていたわけ。ご当地キャラクターの走りよ」(桜井さん)
ガマ大明神は筑波山のご当地キャラクターとして考案されたらしい。
また、ランドの上まで階段を登れず、ガマ大明神にお参りできない人のために、土産物屋の横にもガマ像が作られた。こちらは「考えるガマ」という名前だそう。