「Chrome」のアイコンにしか見えない石像が発見される
実は、1996年、三菱経営移行100周年の記念モニュメントだった
たゆるさんは、Jタウンネット記者の質問にこう答えた。
「銀山内の観光を終えて帰ろうと思った時、入口付近にあったこの像がふと目に入りました。『なんかChromeみたいやなぁ』という率直すぎる感想を抱き、脊髄反射的にツイートしました」
シルバー生野の担当者に確認すると、石像が立つ場所は金香瀬(かながせ)坑道の入口だ。この坑道がある生野銀山は、1868年(明治元年)、明治新政府が仏人技師ジャン・フランソワ・コアニエを招き、約20年かけて近代化・機械化した鉱山だという。
1889年(明治22年)、生野鉱山と佐渡鉱山が皇室財産に移され、宮内省の所管となった。さらに1896年(明治29年)、三菱合資会社に払い下げられ、1973年に閉山するまで、三菱の経営で国内有数の大鉱山として稼働してきたという。
「例の石像は、1996年(平成8年)に、三菱の経営移行100周年の記念行事が行われ、その記念モニュメントとして、設置されたと聞いています」
と、シルバー生野の担当者。この石像は、彫刻家の牛尾啓三氏の作品だ。
投稿者のたゆるさんは、「舞子公園の『夢レンズ』も似た形をしています」と証言している。
またシルバー生野の担当者は、「生野町内にも、牛尾氏の作品がいくつかある、と聞いています」と語っていた。
SNSで「Chromeみたい」と話題になっていることについては、シルバー生野の担当者はどう感じているのだろう。
「これまで毎日のように見てきましたが、言われてみるまで、まったく気が付きませんでした。まさか? という気持ちです」
ちなみに担当者もChromeユーザーだった。