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多目的トイレのおむつ台「使ったら直して」 車いすユーザーへの配慮求めるツイートに反響→当事者に実態を聞いた

井上 祐亮

井上 祐亮

2020.06.11 20:00
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「両手が必ずしも使える人がいるわけでは...」

Jタウンネットは11日、NPO法人車椅子社会を考える会の理事長・篠原博美さん(68)に話を聞いた。

おむつ交換台が下がったままだと、車椅子に乗る人は不便だと感じるのだろうか。

「不便に感じる人は多いと思います。(交換台を)出しっぱなしにしている人は、非常に多いですね。自分で直す(あげる)ことができればいいのですが、車椅子に乗る人の中には両手が必ずしも使える人がいるわけではありません」

多目的トイレで用を足す時に便器に向かうために、車椅子の向きを回転しなければいけない。そうした時「下がりっぱなしだと邪魔になりますね」と話す。さらに重度の障害がある場合は

「(おむつ交換台の)上げ下げができないため、係員を呼ばなければならない場合もあります」

という。

そう話す篠原さんもまた、車椅子利用者だ。2014年頃に脳卒中を患い、左半身麻痺に。「初めて車椅子に乗ったら、不便だなと思いましたね」と話す彼は「自分のことよりも車椅子に乗っている人のことを深く考えたい」と思い、車椅子社会を考える会を設立したという。

このNPOでは、正会員の他、補助会員や車椅子会員、ボランティアを含め40人程度が活動中とのこと。車椅子利用者にとって「支障のない移動と、住みやすい環境づくりに寄与」するための活動をしているという。

会員の中には、篠原さんと同様に脳卒中を患った車椅子利用者もいるそう。そうした人達からもおむつ交換台が下がっていると、不便だという声があがるという。

たしかに車椅子に乗ると目線が下るだけでなく、立った状態と比べて腕が届く範囲が狭くなる。こうした条件下では、おむつ交換台を上げるのも一苦労なのではないだろうか。

「私の場合は、おむつ交換台に手が届きます。ですが、上げるのも手間ですし、ひらきっぱなしだと上げるのは大変ですね。利用されたら戻して欲しいと思います」(篠原さん)

「使ったら直してください」。おむつ交換台の使用マナーをめぐる時鐘さんの呼び掛けには、次のようなリプライ(返信)が寄せられている。

「ごめんなさい。戻し忘れた事、無いって言い切る自信ないです」
「今まで気付いたことなかったです お母さんではないですが見かけたら、戻すようにしますね」
「はっ!としました。毎回直してたかな...次からしっかり意識します」
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