ブタ!アブラ!ニンニク! 日清の「二郎系カップライス」がジャンキーすぎて最高だった
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第三十回 日清食品「立川マシマシ ウマ汁こってりマシライス」 文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。「ご当地カップ麺」をレビューする連載の第三十回目。節目の今回レビューするのは、日清食品から発売されている「立川マシマシ ウマ汁こってりマシライス」。東京立川などにある二郎インスパイア店、「立川マシマシ」監修のカップライスです。
立川マシマシ名物「マシライス」を再現
立川マシマシは、立川を中心に東京近郊や名古屋で多店舗展開する二郎インスパイア系のお店です。豪快に盛ったラーメンで人気を博していますが、それとは別に「マシライス」という名物メニューもあります。
マシライスとは、背脂やにんにくを入れて濃く味付けされた挽肉に卵黄を乗せ、それを山盛りのごはんと合わせた、見た目はまるでガパオライスのようなメニュー。
二郎系らしくいかにもジャンキーで、今回そのマシライスを日清食品が得意とするカップライスで再現しています。
日清食品のカップライスと言えば、話題を集めた謎肉丼やカレーメシなどがおなじみで、特にカレーメシはパッケージにかなりふざけたことを書いているのが特徴です。
今回の商品でも、カレーメシと同様に、随所にふざけた記載が見られ、特にクレヨンしんちゃんに出てくる「ぶりぶりざえもん」みたいな豚は、日清食品の二郎インスパイア系商品で度々登場しています。まるでいたずら書きですよね。
パッケージには「ブタ!アブラ!こってり豚骨醤油飯!」、「ニンニクもしっかりきいてマシ」と書かれており、カップライスですがしっかり二郎系の味になっているようです。
内容物の確認
内容物は、「特製アブラ」1袋。二郎インスパイアなので、豚のアブラが入っていると思われます。この小袋にも、まるで象徴のように、パッケージの豚が描かれています。
他には、パフライスやスープ粉末とともに、挽肉やニンニクの粒、唐辛子が入っています。カップを横にフリフリすると、比重の軽い挽肉がパフライスの上に姿を見せてきます。インスタ映えを狙う場合はフリフリ必須でしょう。
たっぷり待って食べるのがオススメ?
カレーメシや謎肉丼に比べるとスープが多く、雑炊状となっています。ラーメンスープにごはんを入れた感じ。お店のガパオライスみたいな形状とはだいぶ違っています。
定められた湯戻し時間5分ではかなりスープが多いですが、時間経過とともにだんだんごはんがスープを吸っていきます。個人的には、5分よりもだいぶ経ってから食べるのをオススメしたいです。
アブラも醤油も濃い豚骨醤油味
二郎系の豚骨醤油味のスープですが、濃い醤油味と強いアブラの風味を両立しています。特にアブラの存在感は絶大で、お店のようにどろどろの背脂が入っているわけではないものの、しっかり豚の旨みが広がっていました。
お店で使われる背脂に比べると、今回のアブラはこってり感や見た目のインパクトでは劣っていますが、豚脂の旨みや香りを直線的に感じられる点では背脂よりむしろ優れていると感じました。
横に展開するパスサッカーではなく、縦にガツガツとボールを放り込んでくるパワープレー的な豚の旨み。そして豚脂ならではのクラクラする匂いも強烈でした。
ニンニクと唐辛子のキレ
アブラと並んで二郎系の特徴であるニンニクもたくさん入っています。かなり細かい粒な上に、白いごはんと合わせていることで視覚的に同化してしまっていますが、口に入れるとシャリシャリしていて目立っていました。
そして何より匂いが強烈で、先ほどのアブラに負けない主張があります。すごいキレ。さらにピリ辛程度に唐辛子を効かせることで、ニンニクのキレがさらに増幅していました。
他の二郎系ではあまり見られない辛味の使い方ではないでしょうか。
具として入っているのは、挽肉、そして唐辛子と粒状のニンニク。挽肉はガパオライスみたいなお店のマシライスほど入っているわけではないですが、カップライスの具としては十分な量が入っています。
二郎系にはキャベツやもやしが欠かせませんが、マシライスには野菜が入っていません。ヤサイ抜きでニンニクとアブラのみとは、ジャンクな二郎系をさらに煮染めたような個性です。
コンビニで手軽に買える二郎インスパイア
立川マシマシのマシライスを再現した商品でしたが、飛ぶ鳥を落とす二郎インスパイアにまた強烈な商品が加わった印象です。ガパオライスのようなお店のメニューとはまったく別物でしたが、アブラ、ニンニクが直線的で強い個性を放っていました。
欠点があるとすれば、ヤサイが入っていないことと、お店の山盛りなごはんに比べると量が少ないことくらいですが、強烈な個性の前では些細なことに見えてしまいます。
コンビニで手軽に買える二郎インスパイアなのに、個性と満足感だらけなカップライスでした。