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「呼ばない・行かない」で命を守れ 秋田のヒーローが本気で訴えた「帰省自粛のお願い」に反響

笹木 萌

笹木 萌

2020.04.20 18:13
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秋田県のご当地ヒーロー・超神ネイガーが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて発信したメッセージが話題になっている。

2020年4月17日、公式ツイッターで「おらから県民のみんなへ」として、

呼ばない
行かない
帰省しない

を呼び掛けたのだ。

この投稿は20日夕時点で約9万件のリツイート、16万件超の「いいね」が寄せられるなど、大きな注目を集めている。

詳細はこうだ。

○呼ばない
「県外にいる孫の顔が見たいなあ...」気持ちはわかるが、感染した場合にはおめだぢ大概死ぬぞ。顔なら見られる。文明の利器を使え。

○行かない
「田舎のおじいちゃん達に会いたいな」気持ちはわかるが、来てくれたところで何も出来ないし、出かける所もないぞ。自分たちで工夫して遊べ。

○帰省しない
「ヒマだし実家でゆっくりしようかな...」燃えるコロナの熱いクラスター、それがおまえだぜ。自分は既に感染していると思って行動を自粛してくれ。

以上が、超神ネイガーからみんなへのお願いだ。途中、かなりストレートな表現や、小林旭さんの歌によく似たフレーズが入っていた気がするが...。

そうした遊び心も含めて、ツイッターでは好評なようで、

「笑顔のおじいちゃん、おばあちゃんの横に『おめだぢ大概死ぬぞ』、のパンチ力w」
「小林旭で腹筋崩壊」
「ネイガーさん、ネタまみれなのに的確過ぎて素敵ですw」

といった声が寄せられている。

「地方に住む者の一人として」

超神ネイガーはなぜこのようなツイートをしたのだろうか。

Jタウンネットは20日、超神ネイガーの活動を支える会社・正義の味方(秋田県にかほ市)の担当者を取材した。

秋田県民のみなさんへ(画像は超神ネイガー公式ツイッターより)
秋田県民のみなさんへ(画像は超神ネイガー公式ツイッターより)

担当者によれば、今回の投稿は16日に対象地域が全国的に拡大した緊急事態宣言を受けてのもの。

このとき、佐竹敬久知事の「そもそも秋田の場合、郡部については普通の時も人が歩いておりませんので、あまりピンとこないと思います」という発言が話題となったが、これについて担当者は次のように話す。

「(知事の発言は)テレビを通じて話題となり、県外の方々からは、やれ自虐だ、受け狙いだ、危機感がない、などと捉えられた向きもあるようです。しかし我々県民から見れば、全く誇張などではなく、実際にその通りです」

密集・密室・密接の「3密」を避ける行動や、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)などについても、

「すでにできているので、そこから先何をすればよいのか」

と、やはりピンとこないというのが率直な感想だったという。

「常に混雑している東京都とは状況が異なるため、地方として今後の対応はどうあるべきか。地方に住む者の一人として、何をどう県民に伝えるか、そして今何が最も心配であるかを自分なりに(ネイガーなりに)考え、簡潔に分かりやすくまとめてみたものが件のツイートです」

たしかに秋田やその他の地方は、県外者の帰省を防ぐこともコロナ対策として重要だ。県内・県外の人がどのように行動すべきなのか、子供でも分かるようにまとめてある。

地方では地方にあった対策を

ところでユーザーからも指摘されていた、小林旭さんの楽曲「赤いトラクター」の歌詞に似たフレーズは何だったのか。こちらについて聞いてみたが、

「偶然です」

とのことだ。

へばな。(画像は超神ネイガー公式ツイッターより)
へばな。(画像は超神ネイガー公式ツイッターより)

超神ネイガーの呼びかけを受け、帰省を踏みとどまった人、改めて帰省しないと心に決めた人もいることだろう。担当者は投稿が話題になったことについて、

「何より共感を示される方の多いことに驚きました。地方に住む皆さんにとっては、都会的な『社会的距離』の心配よりも『地域内外からの移動や出入』を心配されていること。

今後の対策についてはやはり各地域・地方の姿に合った感染予防策が必要なこと、などを改めて実感いたしました。

移動せずに耐えている方々から『呼ばない』『いかない』『帰省しない』の決意を新たにしたとのコメントもあり、そのような方々の『しない勇気』を互いに励まし支えあうための、一助になったならば幸いに思います」

としている。

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