新型コロナで深まる生産者たちの絆　広島発のプロジェクト「ふんばれ！2020」とは

アイデアでピンチを乗り切る

広島県福山市にある「喫茶シダ」。

駐車場にある長い行列の先で売られているのは、三次市の手作りバーガーに、宮島のコッペパン。いろいろな業者が出張販売を行っているのです。

出張販売をはじめたきっかけを尋ねると、あるサイトの名前が。Facebookの「ふんばれ！2020」です。

このFaceBookページは、新型コロナ拡大の影響で生まれたもの。行き場を失った野菜や果物などを、生産者がこのサイトに掲載。それを見た消費者が、直接生産者に連絡を取り、売買します。

今回の出張販売も、このページを通じて開催が決まりました。近所の方が駐車場を貸してくれたり、交通整理をしてくれるなど、助け合って人との絆もできているようです。

「ふんばれ！2020」を立ち上げたのは、伊勢本茂美さん。自身が主催するイベントの中止がきっかけでした。

「ECサイトを使ったり、システムを構築してからやった方がいいというアドバイスもたくさんいただいたんですけど、『今日の1万円』がやっぱり大切なものなので、すぐに現金化・売買ができるシステムを作ろうと思って始めました」

と伊勢本さん。

しかし、実際には宅配できない商品や、SNSが苦手な生産者もいます。そこで、このサイトでは、購入以外の支援も積極的に呼びかけています。

応援したい消費者が、近所の困っている生産者に声をかけて、代理で投稿するという応援も求めているようです。

ECサイトを立ち上げるためには時間がかかってしまうので、臨機応援に対応することで助かりますね。助け合い、絆も深まっているようでした。

（ライター：tama35）