「蟹だ！わっしょい！蟹だぁ！！」 ちょっと興奮しすぎ？JR堺市駅のカニポスターが話題
「蟹」「だ」「！」「蟹」「だ」「ぁ」「！！」
いったい何のポスターなのか――燃えるような赤地に、上記の文字が勢いよく書かれている。
小さく説明が書いてあるのかも...そう思って近づいてみるも、書かれているのは「わっしょい！」「そーりゃ！」という神輿でも担いでいるかのような掛け声のみ。カニに対する熱量は十分だが、それ以上の情報はない。
そして驚くべきことに、これが掲示されているのはJR堺市駅（大阪府堺市）の階段だ。なぜこんなにも駅でカニを強調する必要があるのか...カニ専門店でもここまでテンション高くないだろう。
あるツイッターユーザーは2020年1月23日、ポスターの写真とともに
「間違って降りた駅で死ぬほど笑った。蟹食べてるときの我々と同じテンションじゃないですか」
と投稿。
堺市駅のポスターはツイッターで注目を集め、
「JR堺市駅攻めてる！」
「狂おしいほどのカニへの情熱
「今年も堺市駅が蟹に染まる季節がやってきた」
「堺市駅のカニの推し具合、期待を裏切らない」
といった声が寄せられている。
年々ヒートアップ？
このポスターは一体なんなのか。Jタウンネットは2020年1月29日、JR西日本の広報部を通じて、ポスターを制作した堺市駅の駅員を取材した。
駅員によれば、これはJR西日本のお出かけプラン「かにカニ日帰りエクスプレス」の宣伝ポスター。特急列車（普通車指定席）の往復切符と、城崎温泉・天橋立（但馬・丹後・若狭）、北陸、山陰エリアのカニ料理をセットにした旅行プランだ。
ポスターの意図を駅員に聞いてみると、
「立ち止まってポスターを読まれるお客様は少なく、お客様の目にとまっていないのではないかと思い、お客様が一目見て『気になる』様なインパクトのある物を作成しました」
とのこと。たしかに、普通に説明の入ったポスターだったら、ここまで話題にならなかったかもしれない。
ツイッターを見る限り、このポスターは19年秋頃から掲示されている。駅ではこのポスターの他に、屋台形式の掲示も行っているそうだ。
例年異常さを増してきていた堺市駅のカニカニエクスプレスの宣伝ポスター、ついにポスターですらない何かに。 pic.twitter.com/2Sf9bU8O62
— ココナツ・チャーリイ (@CharlieInTheFog) December 7, 2019
冬恒例のプラン・かにカニ日帰りエクスプレスのポスターは、堺市駅では17年から掲示。毎年違うテーマで装飾を考えており、去年は「ポップ」をテーマに制作。今年は見ただけで楽しめるものを考えた結果、「祭り」をテーマとしたポスターや屋台風の掲示が誕生した。
ツイッターではこれまでの掲示も話題となっていた様子。毎年趣向を凝らした力作で、作り手の熱量は年々増しているように感じられる。
カニ漁と狂気のカニ推し解禁！#大阪 #堺市 #堺市駅 #蟹 #かに #カニ #カニ漁解禁 #蟹漁解禁 #狂気 #蟹推し #カニ推し #城崎温泉 #japan #osaka #sakai #sakaishistation #crab #crabfishing #kinosaki pic.twitter.com/WorzqD7N2I
— wohamase (@wohamase) November 7, 2018
堺市駅がやたら蟹を推してるんやけどwww pic.twitter.com/Fd87xChS2m
— 戸賀幹太 (@togamikita6029) December 22, 2017
掲示を担当した駅員は、ツイッターで話題となったことについて、
「お客様が見て楽しい、クスッと笑えるような装飾を心掛けていたため、このようにお客様から反応があることは大変光栄に思います。また、堺市駅を利用した方だけでなく、全国の皆様から反応があることに大変驚いています」
とコメント。
今年の掲示は2月上旬までの予定。来年はどんなカニアピールが見られるのか、今から楽しみだ。