「千葉は本州と繋がっていない」説がネットで拡散 本当なのか、検証してみると...
千葉は本州とつながっている
Jタウンネットは2019年1月17日、千葉県庁の担当者に紹介されて、県内の地理に詳しいとされる県立歴史博物館(千葉市)に真相を聞いた。
結論から言うと、千葉は本州とつながっている。生態学・環境研究科の研究員によれば、千葉県の大部分が河川で本州と離れていることは確かだが、厳密には間違っているという。
「利根川の北側の部分でも、千葉に所属している部分があります」(研究員)
利根川は千葉北部と埼玉の県境付近を流れている。つまり、本州側にも「飛び地」のような形で千葉の土地が存在しているため、ネットで拡散された「千葉は本州と陸続きではない」という情報は誤りだというのだ。
実際にGoogleマップで確認してみると、香取市や野田市でそのような土地が見られる。
また、河川の内側に他県が入り込んでいるケースもある。
野田市では、千葉西部を流れる江戸川の東側に茨城県五霞町、我孫子市では利根川の南側に茨城県取手市との県境が存在する。このように、千葉の県境はほとんど河川に沿っているが、よく見ると所々ずれていることがわかる。
研究員によれば、利根川は自然的・人工的な河道変更を繰り返した結果、このような流路になったという。そのため、利根川の位置と、地域の境目が一致していた時期もあったかもしれないとのことだ。
現在の千葉は島とは言えないが、研究員は、
「地学的な歴史で見ると、千葉県(にあたる地域)が島になっていた時期はいっぱいあります」
と話している。