九州人しか知らない謎の即席パスタ 熊本・五木食品の「ナポリ風スパゲティ」とは
直線的でジャンキーなソース
トマトの酸味と砂糖の甘さが感じられるソースです。カップ麺や冷凍食品のナポリタンだと、トマトケチャップの濃厚さやソテー玉ねぎによる甘みを売りにしているものが多いですが、今回のソースはそれらとは違い、塩気の強さと砂糖の直線的な甘さが特徴。
トマトの濃厚感や玉ねぎのソテー感がないため、味に厚みがなくチープな味という印象。同系商品のマ・マーのナポリタンは多少なりとも玉ねぎの旨みがあるので、今回のソースはさらに安っぽい味に感じられます。
食べ進めていくうちに、この旨みをすっ飛ばした直線的な味が、逆にジャンキーでおいしいと思えてきました。明らかにナポリタンの魅力とは別物ですが、食べてはいけないものを隠れて食べているような魅力があります。
ナポリタンのイメージにマッチしたソフト麺
太めのソフト麺が用いられています。学校給食のソフト麺に比べるとしっかりしているものの、それでもちょっと伸びたような食感です。パスタではアルデンテ食感が美徳とされているので、伸びた食感なのは本来ならマイナス材料ですが、他のパスタと違って、ナポリタンはお店でもわざと伸びた状態にして供されることが多いため、ナポリタンのイメージにマッチしています。
長期保存を可能にするため酸味料が使われていて、ソースを混ぜ合わせる前は麺からちょっと酸っぱい香りが漂いますが、実際食べるとソースの味が濃いので酸味はあまり意識せず食べられるのではないかと思います。