公衆トイレのウォシュレット「使えない」が約3割 ぶっちゃけ清潔なの?TOTOに聞いた
2019.11.16 08:00
ノズルの角度に工夫があった
TOTO広報部の松竹博文さんは11月7日の取材に、
「発売当初(1980年)から、ノズルの角度を『43度』にしておりまして、お尻にあたった水がノズルに直接落ちずに、便器に落ちるというような構造になっています。 当然散るものもございますので、まったくというわけではありませんが、直接あたることを防ぐために『43度』を採用しています」
と説明する。
つまり、斜め後方から水を当てることによって、お尻を洗った水がノズルへ落ちることを防いでいるというのだ。
もちろん、ウォシュレットを清潔に保つ対策はこれだけではない。
「ノズルの使用後に、外側だけでなく、(洗浄する水が通る)中のパイプを『きれい除菌水』で洗浄します。水を電気分解して、除菌機能を持った水にし、それでノズルの外も中も除菌するようにしています。またノズル自体も汚れが付きにくい加工をした樹脂を使用しています」
松竹さんが言う「きれい除菌水」とは、水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られる除菌成分(次亜塩素酸)を含む水だという。時間が経つと水に戻り環境にも優しく、薬品や洗剤を使用しているわけではないとも述べた。
結局のところ、公衆トイレのウォシュレットは清潔といえるのだろうか。
松竹さんによると、
「外ですと管理状況が異なりますので、一概にどうかとは言えないのですが、弊社ができることはお掃除がしやすく、また汚れが付きにくい、それから除菌ができる機能を持たせることなどです。なるべくお客様に安心して使っていただけるように取り組んでおります」
とのことだった。
確かに、メーカー側がまったく想定していない使用法をする人がいたら、いちいち対応はできないだろう。利用者側のマナーも求められる気がする。
ひとまず家に帰ったらウォシュレットが「43度」となっていることを確認してみようと思った。