東京→佐賀「0泊弾丸ツアー」に挑戦! 日帰りでも本当に楽しめる?その結果は...
時間に追われる佐賀の旅がスタート
記者が都内の家を出たのは早朝5時。そこから羽田へ向かい、空路で佐賀へ。 空港に到着したのは9時20分だった。
久しぶりに佐賀の地に降り立ったN記者。思えば、前回訪れた時から実に様々なことがあったものだ...。懐かしい光景に思わず感傷に浸りたくなってしまいそうだが、今日はかなりのタイトスケジュールのため、先を急ごう。
佐賀空港の定期便の到着便を利用した場合、予約しておけば最初の24時間1台2000円(2人以上の利用だと1台1000円)でレンタカーを借りることができる。日帰りにはぴったりだ。
予約しておいたレンタカーを走らせ、向かったのは吉野ヶ里歴史公園。ここでは「弥生人の声が聞こえる」をテーマに吉野ヶ里遺跡の保存と当時の施設の復元や発掘物を展示。さらに「火おこし体験」や「勾玉づくり」などの体験プログラムを通じて、弥生時代のくらしを体感することもできる。
約700年間の長きに渡って続いた弥生時代だが、吉野ヶ里遺跡は長い弥生時代のすべての時期(前・中・後期)の遺構・遺物が発見された学術的価値の高い遺跡だ。
マスコットキャラクターの「ひみか」に迎えられるなか、ずんずんと進み、さっそく弥生時代のくらしを体験してみよう。
最初に行うのは生活に欠かすことのできない「火おこし体験」。ライターやガスバーナーなどは一切使わず、自然のものだけを使って火をおこすことができるか挑戦だ。
特殊な装置を上下に動かし、摩擦熱を利用して火種を作るスタイル。単純に早く動かせばいいのだろうと完全に高をくくっていたN記者はここで大いなる壁に直面することになる。
火が付きそうになったと思いきやすぐに消え、何度もトライするのだが一向に上手くいかない。時間もないなか、汗だくになるN記者。ちょっと寒いと思っていたのに一人だけ常夏だ。
続いて、体験したのは勾玉づくり。好きな石を選んで下絵を描き、それを元に砥石でひたすら形を整えていく。最後は紙やすりを使って磨き、自分だけの勾玉を作り上げていく。
方法はシンプルではあるが、延々と時間をかけてこだわりの勾玉を作りたくなってしまう。しかし、今日はとにかく時間がない。巻きで仕上げた勾玉がこちらだ。
せっかくここまで来たのなら、吉野ヶ里集落を復元した建物も見ねば。ちょうど居合わせた小学生たちと一緒に物見やぐらに登り、当時の様子に思いを馳せた。
はるか昔、ここに弥生人が生活していた――。壮大な歴史を目の当たりにして、言葉を失ってしまいそうだ。
吉野ヶ里のクニ全体の重要な事柄を決める会議や祖先の霊への祈りや祀りを行ったとされる主祭殿も復元され、園内にいると令和の時代から一気に弥生時代までタイムスリップしてしまったような不思議な感覚を覚えた。
12月の土日には、ここで夜の闇の中、キャンドルをメインに打ち上げ花火で演出するライトアップイベントがあるとのこと。次回はぜひそれも見てみたい。