ちくわは「プロテインバー」より優秀? 筋トレの相棒に最強説、練り物店に聞いてみた
「ちくわ」、お好きだろうか。
お弁当などによく入っていて、おなじみの食品だ。おでん種としてもポピュラーだし、鍋や煮物でもしばしば見かける、魚肉練り製品の一つ。古くは、魚肉のすり身を竹など棒に巻きつけ、焼いたり、蒸したりして加工したという。
串を抜くと竹の切り口に似ているため、竹輪(ちくわ)と呼ばれるようになったらしい。
その「ちくわ」がいまツイッターで話題になっている。きっかけは、2019年10月18日に投稿された次のようなツイートだった。
・プロテインバー(1本)160円
— 小峯太一 (@kknif) 2019年10月18日
タンパク質10g 脂質10g 炭水化物15g
まずい
・ちくわ(3本) 88円
タンパク質12g 脂質2g 炭水化物13g
うまい
プロテインバー買うの情弱すぎでは????????
「ちくわ」とプロテインバーを比較して、「ちくわ」はタンパク質が多く、脂質が少ないことに気が付いた、というコメントである。しかも安い。
このツイートには、なんと5万を超える「いいね」が付き、まだ拡散中である。Jタウンネット編集部は、ツイートを投稿した小峯太一さんに取材した。
「筋トレの後はちくわですね?」
冒頭のツイートの投稿者・小峯さんは、ツイートのきっかけについて、こう答えてくれた。
「1年ほど前から筋トレをしており、プロテインも毎日摂取するなど気を使っていた。 しかし出張までシェイカーを持ち歩く訳にも行かないので、コンビニでも入手できる高蛋白食品として、プロテインバー、チーズや卵、ハム、納豆に豆乳などを昼食によく食べていた。
ある日、サラダチキンの隣に、ちくわがあったので栄養価を見てみたら、想像以上に高蛋白低脂質でしかも安いので驚いて件のツイートをした」
コンビニでちくわのパッケージの裏に書かれた栄養価を見て、驚愕したという。「高蛋白低脂質でしかも安い!」、筋トレをしてしていた小峯さんにぴったりの栄養食品だったのだ。もともとちくわが大好きだったので、嬉しくなってツイートしてしまったようだ。
このツイートには、さまざまな声が寄せられている。
「ちくわ最強説」
「筋トレの後はちくわですね?」
「だからジムにちくわ売ってたのか」
一方、こんな意見もあった。
「塩分がネックになると思います。......ちくわを食べると他のメニューをかなり工夫しないといけません」
「練り物業界では、練り物特有のプリプリ感や歯切れの良さを『アシ』と表現しますが、これは塩が、タンパク質の粘りを出すのを助けると共に、保水の役割も果たすことによります」
塩分が気になるという声が、意外に多かったのだ。
そこで、練り物業界の老舗、新潟市に本社を置く、一正蒲鉾に電話で話を聞いた。答えてくれたのは、マーケティング部の担当者だ。
「たしかにちくわの弾力を増すために食塩を加えるので、塩分がやや残ってしまいます。そこでキュウリやトマトなど野菜と一緒に食べることを、お勧めしています。野菜の中に豊富に含まれるカリウムを摂取することで、塩分が体外に排出されるようです」
ツイッターにも次のような意見があった。
「キュウリと食べて塩分排出しよ 味付け無しでも食えるぞ」
「野菜果物のカリウムで塩分排出するので果物でも良いんですよ。ちくバナナなんかも美味しいですしタンパク質も採れるね」
「竹輪の中にキュウリって、理にかなってたんだ!」
一正蒲鉾の担当者はこうも言っていた。
「食品標準成分表で見ても、ちくわの高蛋白低脂質は際立っています。最近、とくにスポーツ好きな人々に注目されています。弊社でも『スポちく』という商品を今年から発売しました。残念ながら、しばらく販売を中止する予定ですが、再開しましたらぜひよろしくお願いします」
スポーツとちくわ、筋トレとちくわ、これからのトレンドと言えるかもしれない。