ヤクルト応援ミニ傘「意外な使い方」に注目 幼児にピッタリのサイズ感、思わぬ反響に球団も「嬉しい」
東京ヤクルトスワローズの応援グッズ、ご存知のはずだ。味方に点が入ると、ビニール傘を振りながら、東京音頭を歌う。青木宣親、山田哲人、バレンティンらが打ち、得点するたびに傘が舞う、おなじみの光景だ。その応援傘が、いまSNSで話題になっている。
ある主婦が投稿したツイートがきっかけだ。1~2歳の子供が傘を持ちたがるので、スワローズの応援用傘を持たせた。すると、サイズがぴったりで、「とってもお勧めです」といった内容である。
雨の日、父母の真似をしたがる子どもにスワローズの応援用傘持たせ、手をつないで保育園に行く。保育園で、ママ友にどこで買ったのかと聞かれると、「神宮です」(おそらくドヤ顔で......)と答えるのだという。
これには、保育園児を持つ母親たちから、さまざまな声が寄せられている。
「可愛い! まさに今、傘を使いたい時期の危なっかしい息子に欲しい!」
「うちもこれですー。子どもサイズにぴったりですよね」
「子供も満足だし周りに迷惑もかからないから、親も安心!ナイスアイデアなの!」
応援用のミニ傘が保育園児の傘として、脚光を浴びているようだ。
隣に迷惑が掛からない大きさに
Jタウンネット編集部は、この応援用傘について、東京ヤクルトスワローズに、詳しい話を聞いてみることにした。
答えてくれたのは、ヤクルト球団広報部の担当者だった。
――「応援ミニ傘」はいつ頃、どういった狙いで生まれたのか?
「私設応援団の元応援団長である岡田様が始めたスタイルといわれています。傘なら誰でも持っているし、少ないファンをなるべく多く見せることができるから、と聞いています」
岡田様とは、当時のツバメ軍団団長だった岡田正泰氏のことだ。
いしいひさいち氏の漫画「がんばれ!!タブチくん!!」にもしばしば登場するユニークなキャラクターが有名だ。ドーム球場ではない神宮球場では、雨が降り出せば、傘があると便利だ。実用性もあり、応援もできる、まさに一石二鳥の応援グッズと言える。
しかし、普通のサイズだと、隣の席のお客さんにぶつかって、もめごとになることもしばしば......。というわけで、現在発売している応援用の傘は骨の長さが30センチ前後とかなり小さなものになった。危なくないように先端を柔らかい素材にしているという。
――「応援ミニ傘」の大きさ、仕様でこだわった点、気を付けている点は何か?
「球場の自席で使っていただくことを想定していますので、隣の方になるべく迷惑が掛からない大きさにしています」
現在の応援ミニ傘は、東京音頭で振るのにちょうど良い大きさと言えるだろう。急に雨が降ってきたら、このミニ傘を使用するファンも見受けられるという。もちろん大人には小さいので、レインコートや雨合羽が必要だろうが......。
――「応援ミニ傘」が応援以外の目的で、実際に雨の日に使用されていることについて、コメントを。
「応援のグッズとして販売をしておりますが、そういった形でも使われていると聞き嬉しく思っております」
「スワローズの応援ミニ傘を使用した子供たちが、将来プロ野球の選手を目指してくれるといいですね」と、広報担当者の夢も広がったようだ。
ツイッターには、こんな声もあった。「こういう傘を持ってしまうと将来はスワローズのファンになるのかな、まさにこの傘を持つと東京音頭を思い浮かべるけど」。
ヤクルト球団が、今後キッズ市場の開拓に熱心になるかも......。Jタウンネット編集部の夢も広がってしまった。